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ゴエモンのつぶやき

日頃思ったこと、世の中の矛盾を語ろう(*^_^*)

「自分の探し」の40年

2008年05月12日 21時59分15秒 | 障害者の自立
「自分の探し」の40年 脳性まひの沖田さんが自伝エッセー 鴻巣
 

愛用のパソコンを使って原稿を執筆する沖田さん。左ひじでタッチパネルセンサー(手前)に触れて文字を入力=鴻巣市栄町の自宅
 自身も脳性まひでありながら、体が不自由な人たちの在宅生活支援に取り組む鴻巣市の沖田博さん(54)が、地域で自立するまでの歩みや日々の思いをつづった自伝エッセー「すろーうぉーく」を自費出版した。養護学校時代から「自分らしく生きること」を模索し続けてきた四十年間の活動の記録。「多くの人が障害者に目を向ける社会になってほしい」との願いが込められている。

「障害者に目を向ける社会に」

 JR鴻巣駅の橋上化計画が持ち上がった一九七七年。「誰もが利用できる施設を」と街頭で訴える車いすの障害者グループの中に、沖田さんの姿があった。

 近代化とともに忘れ去られていく障害者の存在。今では当たり前となったエレベーターや階段の昇降リフト設置も、当事者が声を上げなければ届かない。国鉄側(当時)との四年にわたる交渉は、バリアフリー運動の先駆けだった。

 この活動をきっかけに、地域の中で生きていく道を選んだ沖田さん。三十五歳の時、初めての自立生活を始めた。

 全身性障害のため、生活には二十四時間介護が必要だ。沖田さんの家には介助者、通称「サポーター」たちが入れ代わり立ち代わりやってくる。

 介助を通して多くの人と接するようになって「人生が豊かに、面白くなった」と沖田さんは話す。

 エッセーには、日常の暮らしぶりや支援仲間との交流を中心に、今の生活を勝ち取るまでの奮闘や、障害者自立支援法の問題点などがユーモアと実体験に裏打ちされた視点で書かれている。

 二〇〇三年、介助者派遣を指定事業所のみに限定する「支援費制度」移行を機に、地域に自立する障害者を支援するNPO「あん」を設立した。

 「重度障害者の日常生活が保障される社会は、子どもやお年寄り、すべての人が安心して暮らせる、優しい社会だから」と沖田さんは語る。

 著書の問い合わせは、沖田博サポーターズクラブ(?048・543・0131)へ。


訪問介護事業所が減少 08年3月、前年比562減

2008年05月12日 01時08分30秒 | 障害者の自立
訪問介護事業所が減少 08年3月、前年比562減
2008年05月10日03時03分

 介護保険制度で在宅系サービスの中心となる訪問介護の事業所数が減少に転じたことが、福祉医療機構の集計でわかった。閉鎖や統廃合が進んだため。06年度の介護報酬の切り下げで経営が悪化、低水準の賃金がさらに抑制されヘルパーらの離職が増え、新規利用者を受け入れられないという悪循環が背景にある、と専門家らはみている。

 ホームヘルパーを派遣する訪問介護事業所は、制度開始直前の00年3月末には9174カ所でその後毎年増えてきたが、今年3月末は前年比562減の2万7020カ所だった。

 昨年6月からは4カ月連続で減った。最大手コムスンへの処分が発表され、規制強化でコムスンや他の事業所が廃業した影響とみられるが、その後やや回復した後、昨年12月から再び減少している。「コムスンショック」ではなく、慢性的な経営難で事業所が耐えきれず閉鎖したり、統廃合したりするケースが顕著になっていると考えられる。

 在宅系サービスでは、ケアプランを作る居宅介護支援も前年から435減の3万2041。施設で食事や入浴を提供する通所介護(デイサービス)は1233増の2万2676だった。

 服部万里子・立教大学教授(高齢者福祉論)は「日本の在宅福祉を支えてきたのは訪問介護サービス。相次ぐ事業所閉鎖は介護保険の崩壊につながりかねない。事業所の経営を安定させ、ヘルパーが誇りを持って働き続けるには介護報酬のアップが必要だ」と話す。


働く喜び、銭湯で磨く

2008年05月12日 00時31分29秒 | 障害者の自立
京都市伏見区で高齢の主人が経営する銭湯の掃除を、近くの市伏見障害者授産所が請け負い、身体に障害のある利用者が営業前に作業している。半身不随の人は片手でブラシを持って床をこすり、脳性まひの人はゆっくりしたペースで磨く。燃料代の高騰に苦しむ経営者は喜び、障害者はやりがいを感じている。

 同区景勝町の「鶴の湯」は経営者の桝井久治さん(75)と妻、長男の妻の3人で切り盛りしている。9年前に全面改装で広くなり、高齢の桝井さん夫婦では掃除が大変なためパートを雇っていた。

 2年前、鶴の湯の常連客で授産所の指導員長原一博さん(35)が掃除業務の受託を願い出た。名刺印刷など授産所の仕事が不況で減り、さらに障害者自立支援法の施行を控え、新たな仕事を探していた。桝井さんも、重油などが高くなる中、パートより賃金を抑えられ経営を楽にできると快諾した。

 利用者は2、3人ずつ、定休日の水曜以外の平日午前中に長原さんら職員と掃除する。タイルを磨き、洗面用具をふき、サウナマットを取り換える。

 5月初旬、左半身が不自由な井通浩樹さん(42)=山科区=は右手で柄付きブラシを持ち床をこすっていた。脳性まひの山下博之さん(35)=伏見区=はゆっくりした動きで、洗剤をそれぞれの場所で使い分けて丁寧におけや洗面台を洗った。「これまで掃除中に2回ぐらい階段で転んだ。時間はかかるが、根気強く頑張るだけ」と目を輝かせた。

 桝井さんは「てきぱきとやってくれるし、お客さんもきれいになったと言ってくれる」と感謝する。

 授産所は住宅展示場や特別養護老人ホームの掃除も請け負う。長原さんは「身体障害者は仕事が限られるが、工夫次第でいろいろなことができる。利用者は外に出ることを楽しみにしており、何よりありがとうと言われることがやりがいにつながっている」と話している。

「自立支援法理解を」 障害者自らガイド本 釧路のグループ全国初

2008年05月12日 00時20分35秒 | 障害者の自立
「自立支援法理解を」 障害者自らガイド本 釧路のグループ全国初(05/10 13:53)

 【釧路】釧路市の知的障害者のグループが、二〇〇六年施行の障害者自立支援法について「自分たちにも理解しやすいように」と自ら編集した「本人による、本人のための自立支援法ガイドブック」が出来上がった。役所の説明文書の「言葉が難しい」「分かりにくい」などの不満がきっかけで、障害者自身が一年がかりで法と向き合った成果だ。

 全日本手をつなぐ育成会によると、障害者の手で同法のガイド本が発行されるのは全国で初めて。

 福祉情報誌の発行や勉強会などの活動を行っている釧路市の「トゥモロー編集委員会」が日本財団(東京)の助成を受けて発行した。軽度の知的障害や自閉症の二十-六十代の十人余りがメンバーで、昨年四月から作業してきた。

 平易な言葉づかいで漢字にはふりがなをふり、ホームヘルパーの利用紹介では「ご飯が作れない」「部屋の片づけができない」など利用者の立場から分かりやすく記した。

 漫画もあり、高等養護学校を卒業した青年が不安を抱えつつ一人暮らしを実現するまでの物語を描きながら、相談方法や支援の受け方を説明。就職相談や最低賃金、支援法の負担金の仕組みや額なども解説している。メンバーの意見交換に加え、分からない部分は制度に詳しい障害者や役所に聞いた。

 委員長の杉沢哲哉さん(47)は「自分から生活を改善するために動きだす障害者が一人でも増えてくれたら」と話している。

 A4判百三ページで千円。二千部印刷した。郵送での販売もする。問い合わせは波多野耕さん(電)090・6445・9069へ。