奈良時代728年に行基菩薩が聖武天皇の命を受けて、八葉山と命名し、山中の桂の大木を刻んで本尊聖観音菩薩とし、天皇直筆の額を掲げて開山し古代において国内最北の仏教文化発展の地となった場所。
ご縁があり会津の塗師「冨樫孝男」さん達と、会津組&郡山組総勢13名で、国産漆日本一の生産量を誇る浄法寺に念願の「漆掻き」を体験させて頂けることに。
冨樫さんの仕事を真剣に見つめる「滴生舎」の若い作り手さんタチ
浄法寺の塗りでは使わない下地の仕事、布着せの実演
夜は「会津の漆の作り手」&「郡山ギャラリー組」&「浄法寺の漆関係者」での約30人以上で大懇親会!とても良い交流、本音の漆トーク炸裂!!
2日目、天気も良く会津出身の漆掻き職人「鈴木健司」さんに漆掻きの仕事の説明をして頂き、漆掻きの技を見せて頂く。
無駄のない素早い流れで、漆の木のキズを付ける部分をカマで削りキズを付けやすくし、カンナで削って、メサシでキズ(辺と呼ぶ)をつけ出てきた漆をドンドンヘラで掻いてタカッポ(掻き樽)に落としていく鈴木さんの職人芸に、皆圧倒!
漆掻きのシーズンは、入梅から初冬までの約半年。採取時期によって「初」「盛り」「末」に分かれます。この時期は透明度、塗膜としての強さが最高の盛り漆。主に上塗りに使われます。
キズをつける(辺掻きする)とドンドン滲みでてきます。
漆掻きに使う独特の右からカンナ&メサシ・ヘラ・カマ。
貴重な漆掻きの体験も皆させて頂きました。
漆は生き物で掻く事は、経験に基づきその年の天候や木各々の個性にも左右されるとても大変な作業。一人前の職人であれば、一日に辺掻きする数は約100本。辺掻きの後は4~5日ほど木を休ませるので、1年で400本の漆の木を所有し作業をまわせると一人前と言われている。1日の作業量100本の事を「一山」といい400本を4日間でまわることは「四日山」と言われている。
漆の器に関わるモノとして、より器を大切に大事に長く使って暮らしを楽しんで行かなければと感じた「漆掻き」研修でした。
本当に良いご縁で漆掻きを経験をさせて頂きました。「冨樫孝男」さん「鈴木健司」さん浄法寺の皆様に感謝感謝!