「大本営陸海軍部発表。帝国陸海軍は今八日未明、西太平洋において米英軍と戦闘状態に入(い)れり」
戦争が終わった8月15日はたいていの人が知っているが(まれに知らない人がいて驚く)、12月8日が日米開戦の日であることは、思いのほか知らない人が多い。(ジョン・レノンが暗殺された日でもある)
1941年のこの日、連合艦隊はハワイのパール・ハーバーを奇襲し、米艦隊にかなりの損害を与えた、と見られていた。
ところが、アメリカは日本の奇襲をかなり速い段階で察知していて、その日パール・ハーバーに停泊していた艦船は、廃船寸前のぽんこつばかりだったと言われる。
しかもこの攻撃は駐米大使館の怠慢で、宣戦布がなされておらず、いまだに卑怯な手口として批難され続けている。
いずれにしろ日本は、泥沼化する中国との戦争を収拾する手段を持たないまま、疲弊する国力をまったく省みることなく、風車を攻撃するドン・キホーテのように、超大国アメリカに戦争を仕掛けたのである。
「平和の大切さ」「命の大切さ」「戦争をしてはいけない」などの言葉があたかも常識のごとく飛び交っていながら、その実戦争の準備が着々と進められている日本という国は、いったいなんなんだろうか。
戦争をしないなら、武器はいらない。戦争をしないなら、軍事同盟(日米安全保障条約)は不要だ。
「もし、他国から攻撃されたとき、武器を持たなかったらどうしようもないではないか」という人がいる。そしてその当面の脅威は北朝鮮だという。
思い起こせば、日本は常に仮想敵国を作り続け、脅威であると言い続けてきた。ソビエト、中国、北朝鮮など、それらはすべて日本にとっての脅威ではなく、アメリカにとっての脅威だ。
そうした脅威という名目のもとに、自衛隊は莫大な国家予算を使って無用な兵器を大量にアメリカから購入している。
これは、アメリカの兵器産業を肥やすためであり、日本がアメリカの戦争を手伝うためのものにほかならない。
現在、世界の戦争はすべてアメリカが仕掛けたものである。湾岸戦争、イラク戦争、アフガニスタンと、いずれもアメリカが手を出さなければ戦争にはならなかった。
パール・ハーバーの攻撃は、日本国民にとっても寝耳に水だった。国民に何も知らされないうちに、戦争が突然始まることも十分考えられる。仮に日本が攻撃をしかけなくとも、アメリカが東アジアで戦争をはじめたら、否が応でも付合わされること必定だ。
今の時代はボタン一つで戦争を始めることができる。しかもそれは、世界の破滅につながる。
お互いの要望を聞き、協調すべきところは協調する、援助すべきは援助する。戦争という手段でなくでなく、外交による解決手段に徹底するべきだ。人間は野生動物ではない、言葉という最高の手段を持っているのだから。
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