富貴蘭と戯れる日々

富貴蘭の生長記録です。
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美しく育てるために④

2005年01月24日 | 作について
光合成に必要なのはもう一つ、二酸化炭素。
風蘭はサボテンや多肉植物に多いCAM植物とのことで
日中は気孔が開きませんから(これ、重要です)
二酸化炭素は夜、体内に溶け込ませるような形で仕込んでおきます。
水不足だと十分取り込めないですね。

それにしても日中に気孔が開かないということは
水が蒸散しないので乾燥に耐えることが出来るというのはわかりますが
逆に葉は、暑い夏でも冷えにくいのでしょうね。
それなりに暑さに耐えるようにはできているのでしょうが・・・。

風通しの良い所に置く、扇風機を使うなど対策が言われていますが
「風を送っても葉は冷えないんですから~~残念!!」
とハタヨウクも言ってるように(ウソ^_^;)
葉が冷えないんじゃどこを冷やすのかという事になってしまいます。

冷えるのは水ゴケと鉢で、水ゴケで山型に植えるのは
水の蒸散面を広く取れるということで
きれいに見せる為だけじゃなかったのですね。
また、鉢周りだけじゃなく鉢の中の根も冷えますので一石二鳥です。
根も呼吸していますから快適な温度では夏の間も新根の成長が止まらず
古い根の活力も落ちないものです。

冷えるというのは毛細管現象で表面に出た水が蒸発する際、熱を奪うからですが
その機能がある鉢は素焼き鉢だけです。
(冷やすためにも水は重要な役割をしています)
楽鉢はもちろん、穴開きのプラ鉢、透かし鉢でも鉢自体は冷えませんのでご注意を。

素焼き鉢は焼きの温度が低い多孔質の(壊れやすいということでもありますが)
しかも表面積が広い切高台(ラッパ鉢ともいいます)がベストですが
これには欠点?もあります。
多孔質ゆえ微生物が住み着きやすいということで
鉢の表面に藻類(青ノロ)が出てすぐに汚れてしまいます。

汚れると乾きが悪い=冷えなくなりますからすぐに交換です。
夏は二週間、春、秋は月に一度ぐらいのペースでしょうか
これが結構の手間ですが、水ゴケが痛まなくなりますので
何度も植え替えるよりはマシかなと思っています。

それにしてもこの土壌微生物というものはラン菌など肥料効果の有るもの
病気をもたらすものなど実に種々雑多で目に見えないだけに不気味ですが
次回は肥料の話と絡めて土壌微生物との上手な付き合い方を。

画像は今回も羆覆輪。
間延びするでもなく、凝っているわけでもない。
肥大しているでもなく、痩せているわけでもない。
相当の古木ですが花芽予定地から仔が二本。
棚がこんな姿の木で埋まったら水遣りも楽しいでしょうね。

コメント (7)
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