鮒の里

　　　　　　春が来た、遍路道

　今年も、変わることなく遍路道に春が訪れました。全国より四国の遍路道にお遍路さんが大勢歩き出しました、日本国の平和の象徴のような気がします。
　世界では、地震被害で、たくさんの人々が亡くなり、エジブト周辺国では民主化運動が起こり多数の死者が出ています。日本の終戦の時代が思い出される混乱の時代になっているようです。日本という国は不思議な国で政府があるのか、ないのかわからないような状態の時代です。それでも国民は何の不満もデモが起きるともなく平和に過ごしている。
　以前にも投稿したことがあったかも知れないが、中国の古い時代に政権というものは誰が権力者かわからないくらい平和で暮らしていけるのが、一番国民にとって良い政治であると説いてあったようだ。
　日本の現在は、そのような悠長なことを言ってるときではないのだが、とにもかくにも四国遍路道を歩いて行けるというのは平和の証拠でもあると思える。




　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　立江川の鮒より　

鮒の里

　　　　　阿波の遍路道も雪化粧

　徳島県の平野に雪が、今朝初めて積もった、東北地方の方には申し訳ないが徳島県では珍しい雪化粧という感じです。世の中大変な事件が起きている今日この頃ですが、遍路道に雪が降っているのは何故か癒される風情なんです。今朝も若いお遍路さんが旅立って行きました。
　話は変わりますが、徳島県に鳥インフルエンザが発見されました。それも鶏でなく野鳥の「フクロウ」よりです。全国で鶏の殺処分が行われていますが、渡り鳥が原因であるなら地球上の野鳥を全部殺処分しないといけないことになります。今日の進んだ医療技術の時代に何か間違った処理をしているように思います。人間の知恵をこのような事態の時にこそ使わなければならないと思います。例えば、野鳥にだけに感じる電波を人工衛星より発信して人間の生活に関係ない場所に誘導する方法があると思いますが、どうでしょうか、それが出来るのなら何の苦労もないと言われますかねー。



　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　立江川の鮒より

鮒の里

　　　　人情相撲

　昔から、相撲という格闘技は八百長がつきものだ。落語の話のなかにも色々な人情相撲は語られている。日本人独特の文化で強い者が弱い者に情けをかける、また、谷町という支援者が庶民の楽しみである相撲を支えてきたのは事実であると思う。
　今回の八百長相撲は、現代の便利さが招いた出来事であろう、メールというようなものがなければ、暗黙の了解でことが済んだはずだが、今の世の中便利になりすぎて日本人独特の相手をおもいやる文化が成り立たなくなっているのは、善悪は別にして複雑な気持ちがする。
　四国遍路道は、日本人独特の文化が残された唯一の道かも知れない、とかく日本人は白黒をはっきりするのは苦手のようだ、私くし、立江川の鮒としてもあまり綺麗な水の中では住みずらく思って、川よりあがって来たのですが、人間社会も色々な場所で透明化をしなければならない時代になっているのかも知れません。



　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　立江川の鮒より
　

鮒の里

　　千日の稽古を鍛とし、万日の稽古を練とす。
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　「五輪書」より

　剣豪として名高い宮本武蔵のことば。日々稽古に稽古を重ねることが、強くなる秘訣だ。天才でさえこれほどの努力を自らに課したのだから、凡人はなおさらのことだ。
　現在、相撲界で八百長相撲が問題になっているが、現在の若者はとかく果実を取りに行くのが優先されるようだ。実が実るには様々な手間がかかっていることをわかっているのだろうが、それをあえてしないのだ。努力という言葉は今の若者の辞書にはないようだ。
　運というものは、努力した者に巡ってくるということを、今の若者に教えなければ、日本人が世界から取り残されていくのは、時間の問題だろう。


　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　立江川の鮒より