遍路の心

鮒の里.四国遍路19番立江寺近く.お接待処.民宿

漁眼で見る遍路....鮒の里より  

2010-07-31 05:07:35 | Weblog
    本当の布施とは?

 近頃の遍路道には、にわか遍路が寺の前でかどつけをしている。修行僧が托鉢をしているのとは別ものである。いわゆる物乞いである、お遍路さんがその前を通りすぎるときに、少しお金を恵んであげようとする。そのときの気持ちが人間の複雑な想いがよぎるのである。
 あんまり少ないとケチだと思われるかな、前の人は布施をしたのかな、いい格好して奮発するかとか、考えるのである。
 本来、布施とは自分の気持ちであるから、お金をあげようと、さっさと無視して通りすぎようとどちらでもよいのである。あれやこれやと考えたら、それは布施でも何でもないのである。本当の布施とはこだわりをなくす最初のおこないかも知れない。


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魚眼で見る遍路.......鮒の里より

2010-07-30 07:24:34 | Weblog
     こだわるから、老、病、死、が怖い

 私たちは皆1日、1日老いて、変化している。つまり、諸行無常である。
無常だからこそ赤ん坊から成長して、大人になっていく、子供の頃は早く大人になりたいと思い、大人になったら齢をとりたくないというのは、虫がよすぎる考えである。
 諸行無常とは、無常だからこそ今の幸せを大切に生きなさいということで、四国遍路道を元気で歩いて行けるのは、幸福そのものであるのに気がつかなければならない。
 移ろいゆくものが悲しいだとか、つらいというのは、こだわりや執着があるからである。
遍路道がきつい、苦しいとか思っているうちは、まだまだ、こだわりが捨てられていないのである。こだわりを捨てれば、世の中のあらゆる「苦」はなくなるのです。

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2010-07-29 09:41:43 | Weblog
    28才の健脚のお遍路さん

 今朝旅立ったお遍路さん、12番焼山寺のふもとの旅館より19番立江寺まで歩いてきた。そのお遍路さんなにげもなく私に話をした、お遍路さん遍路道の地図を持たず、ただひたすら歩いたという、私が約60キロはありますよと言ったら、自分でびっくりしていた。
 何回も遍路に来る人でそのくらいの距離を歩くお遍路さんは1年に何人かはいますが、初めて四国遍路に来て3日で19番までこれる人はいませんというと、高野山まで歩いて行く予定ですと言った。その若いお遍路さんは遍路道の予備知識など一切もたず、ただひたすら遍路道を歩く考えのようだ。とかく、近頃のお遍路さんはいらぬ遍路知識を持っているので、色々迷ったりしている。
 若い遍路さん、本来の同行二人の遍路道を体験しているようだ、まさに、空と無を実行しているみたいだ、若いお遍路さんは何も気がついていないようです。


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2010-07-27 05:41:49 | Weblog
     菩提達磨によって禅が確立された

 達磨大師は摩訶迦葉の禅法を継いだ第27祖の般若多羅の弟子で、その能力を見込まれて第28祖となった人です。
 達磨の教えは、四聖句のように、理論より実践を重んじた。当時の仏教界は経典の研究など理論重視の風潮があった。そのなかにあって、達磨の教えは画期的であった。
 現在のテレビ報道を見ていると、出演している評論家、政治屋などは見てきたふうな嘘をつく者達ばかりである。国民がどれだけ困っているか現実を分かっていないと思う、うわべなところばかりを見て分かったことのように理屈をこねるのである。
 無駄をはぶくと言うが、自分達が一番無駄なことに気がついていないのだから始末が悪いのだ、何百人の政治屋がいて20年の間、日本の経済、国策が止まっていることに責任を取らないのが不思議である。
 ただ、選挙活動だけを真面目にするという平和ぼけが日本中にはびこっているのだ。

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2010-07-26 13:58:44 | Weblog
   スイスの氷河特急脱線事故

 今日、スイスの列車事故のニュースを見てあきれている。日本ではあり得ないことだと思いました。事故の原因も分からないのに運行再開するというのです。またその列車に日本人観光客が乗っているという事実は信じがたいことであります。
 私たちの里山にイノシシが多く生息していますが、イノシシでも1回わなに罹りそうになったイノシシは2度とわなに近寄りません。人間という生物は自分だけは大丈夫であると思うことが出来る身勝手な煩悩が宿っているようです。
 四国遍路道は同行二人で自分の守護神、御大師さんと歩く孤独な旅です。道に迷ったり、危険な場所を歩いたり様々な予期せぬことを体験します。でもそれは自己責任で他人様のせいではないということです。日本で暮らしているように外国では他人さんをあまり信じないのが懸命と思います。たとえ事故があってもそれは運が悪かったくらいにしか思っていないのでしょう。日本の安全、治安の良いのは外国ではあり得ないことですからね。 


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2010-07-24 05:28:04 | Weblog
    ひきこもり70万人ーーー「予備軍」も155万人
 
 内閣府の推計で家や自室に閉じこもって外に出ない若者の「ひきこもり」が全国で70万人に上ると推計されることが、内閣府が23日に発表した初めての全国実態調査の結果から分かった。ひきこもりになったきっかけは「人間関係がうまく出来ない」ことが職場、就職活動の失敗などで人とのコミニケーションがうまくとれなくなってしまったようだ。
 四国遍路道に来る若者の中にも近頃多くなってきているようだ、遍路道は生まれも育ちも価値観も違った人達が全国からやって来るので遍路道での出会いは、今までにない考え方を学べる道でもあると思います。
 我々団塊世代のお遍路さんも、遍路道でそういう人達に出合ったら今までの人生経験を何気なく話してあげるのも心を悩んで、苦しんでいる人達にはすごくうれしい癒しになると思います。親や教師、兄弟、友達の話は耳に入らなくても四国遍路道での出会いはそんな出会いでもあると思います。

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2010-07-23 08:32:37 | Weblog
   不安な心を持ってこい・・・「達磨大師の名言より」
 達磨の弟子に慧可という人がいた。後に中国禅宗の二祖となった人物である。その慧可は達磨に入門を請うために、自分の左ひじを断って、その意志の堅さを示したという。達磨はそこまでする慧可にようやく感心を示し、こう問うた。「おまえは一体、私に何を求めているのだ」私の心はまだ不安に満たされています。どうか、この不安を取り除いて下さいと言ったそうです。
 達磨大師は「分かった、ではその不安な心を持ってこい、持ってきたら心を安らかにしてやろうと言った」慧可はさんざん苦しんで不安な心を持っていこうとしたが出来ませんでしたと達磨大師に言ったそうです。達磨大師はこれでおまえの心を安らかにすることが出来たと、つまり、姿や形がありもしない「心」にこだわって、とらわれているから不安になったり、悩んだりするものであると説いたそうです。
 四国遍路道にやってくるお遍路さんも、姿や、形のない想いに悩んだり、苦しんでるお遍路さんが多くいます、四国遍路道に姿や、形のない想いを捨て去っていって下さい。


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2010-07-20 09:06:43 | Weblog
    五感、五官、仏教語の五根

 今日の文明の発達した世の中では、人間の本来持っている五官が必要なくなっているのはしかたがないと思う。しかし、あまり器械に頼っていると大変な事故が起こっているのは事実である、人間の持って生まれた五官は十分に機能していると思う、今の世の中あまりにも様々の場所で危険を察知する器具が設置してあるので、あまりにも器具を信用しすぎで事故が起きていることがあるように思う。人間いろんな場所で危険を感じているのですが自分を信用していないことがある、今回の大雨の様々な事故の中にも自分の五感で危険を感じていたことが沢山あるはずですが、行政の指示がなかったとか、避難場所が分からなかったとか、後から考えれば自分の危険を他人まかせ、器具まかせなどあまりにも自分の五感を信用していないことが事故になっているようにも思える。本来の人間の持っている五官を信じて生きていくようにすることが大事と思います。ちなみに四国遍路道を歩いていると自分の五感が蘇ってくるような気がしますよ、是非体験してはいかがですか、あらゆる危険を察知する能力を退化させない為にもですよ。
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2010-07-13 07:25:42 | Weblog
   虞を以て不虞を待つ者は勝ーーーー

 菅総理さん今回の参議院選挙は負けるべきして負けたのであります。貴方が総理になって何の準備もなく戦力の把握も出来ていない、その上、他人がやった布陣で選挙戦になったわけですから負けて当然です。菅さんこれからが貴方の腕の見せ所なんですよ、四国遍路道で経験した、戦わずに勝つ「頭の使い方」ですよ。野党の意図を見破ってこれを封じること、野党の同盟関係を分断して孤立させること、貴方が本当に国民の為に政治をやっていくのであれば、これくらいの難局は簡単に処理出来なければ、これからの日本を背負って行くことが出来ませんよ。貴方は本来せっかちな性格であるので、ここは孫子の兵法、「迂直の計」の如しです。


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2010-07-02 09:37:48 | Weblog
   文月の遍路道にへんろ姿なく

 さすがに、この湿度この暑さには遍路道にもへんろ姿はなくなりました。近頃の雨の降り方はかなり昔より違ってきました。雨の降る時はバケツをひっくりかえすくらいに降り、天気の時の暑さは、まさにサウナに入っているようだ、いくら修行の遍路道でも昼間に歩くのは少し無理のような気もします。近頃の歩き遍路さんは、朝の涼しい時間に距離をのばして、午後は木陰で休んで居るみたいです。若いお遍路さん達は、夜に歩いているお遍路さんもかなり居るようです。夏休みに入ったら学生遍路は昼と夜があべこべになっているようで遍路道には見あたらないのに、善根宿、野宿の場所に多くお遍路さんがいます。自分のスタイルで歩くのも、近頃の遍路道かも知れません。


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