遍路の心

鮒の里.四国遍路19番立江寺近く.お接待処.民宿

漁眼で見る遍路....鮒の里より

2010-04-30 09:07:07 | Weblog
     坂本龍馬が大人気の遍路道

 現在、土佐の遍路道が大混雑になってるらしい、テレビの影響で土佐の遍路道は、にわかのお遍路さんでどこの宿も満室らしいです。この現象もテレビの影響ばかりでないと思います、今までに私が記憶しているだけでも、世の中が混沌としてくると何故か世の人は坂本龍馬のようなリーダーを求めようとしているようだ、とかく、政治に関係している人達は坂本龍馬の話をしたがるようだ、自分にリーダーの資質のない者ほど坂本龍馬のことを言いたがる傾向がある。
 今、庶民も誰か坂本龍馬のようなすばらしいリーダーが出てきてくれるのを待ち望んでいると思います。今までのしがらみを断ち切って、新しい時代がくるのをひたすら期待しているのが本当の気持ちかも知れません。

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漁眼で見る遍路....鮒の里より

2010-04-28 18:32:12 | Weblog
     パラグライダーのお遍路さん

 このところ、少し変わったお遍路さんが来る、外国人のお遍路やマラソンランナーのお遍路さんは珍しくないが、空飛ぶお遍路さんは、鮒の里では初めてです。そのお遍路さんお歳は71才だそうです。埼玉県のこまちパラグライダーの会員で20番鶴林寺の前の山に、星の岩やという札所があります、その少し上にパラグライダーのタラップが常設してあります。
 そこから飛び出して、鶴林寺を空の上よりお参りをするそうです、四国遍路道にはパラグライダーのタラップが何カ所かあるそうです。お大師さんも、まさか、空飛ぶお遍路さんが四国遍路にくるとは、お釈迦さまでも気がつかないでしょうね、まさに、遍路もいろいろなお遍路さんで話題には事欠かなくなりました。四国遍路道は本来こだわりを捨てなさいという教えには少し意味が違いますが、これも今日この頃の遍路道でもあります。

   
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魚眼で見る遍路.......鮒の里より

2010-04-26 09:49:45 | Weblog
    同行二人と同行二匹のお遍路さん

 お遍路宿には様々なお遍路さんがくるが、私も初めてです。目のふじゅうな方が盲導犬と来るお遍路さんはいるが、25才の娘遍路が自転車で犬を二匹買い物かごに入れて遍路をしている、宿に行くと犬を連れている遍路は泊めてくれませんと言って鮒の里に来たのだ。
若いというのは凄いものです、我々の常識ではとても考えられないことを普通に言ってくるからこちらが困惑してしまう、日が暮れていたので野宿をしたらとも言えず特別の部屋を案内しました、すると、その犬二匹と娘遍路といっしょに寝るらしいです、私も色々なことを体験しましたがこれには驚きました。
 私も言いたくないが、娘遍路にこれから四国遍路を行かれるなら、お犬様はどこに預けないと犬が修行してもしかたがありませんよと言ってあげました。これからどうするかはわかりませんが何とか頑張って遍路道を歩いてくださいと思うばかりです。


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漁眼で見る遍路....鮒の里より

2010-04-24 05:09:01 | Weblog
     浅いつもりで、深いのは、欲

 お遍路さんの同士の会話の中によく耳にすることは、遍路道に近くのみかん農家の方が無人販売をしている、みかんが5つから10個ぐらいで、100円を小さな箱に入れるようになっている。お遍路さんがそのみかんを買うときにもう少し少ない数がいいのにと言っている話をよく聞く、農家の人は100円をもらうのだからあまり少ないのはいけないと思って持てるぐらいにしてある、ところがお遍路さんそのみかんを全部持とうとしている、喉を少し潤すだけでいいのだから一つ二つ食べたら残りは置いてくればいいのだが、人間というものは備蓄する癖は直らない、鳥たちは食べるだけ食べたら持って行くことはない。
 とかく、我々はもったいないとかいって後に残すことはしない、まさに、欲そのものである、しかし、お金だけは残そうとするから不思議なものだ、浅いつもりで、深いのは、欲で理屈では説明できない血が流れているようだ、まさに、煩悩そのものである。

              
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2010-04-22 18:16:57 | Weblog
     薄いつもりで、厚いのは、面の皮

 四国遍路に来ると、ほとんどのお遍路さんは自分は今まで厚かましく人生を生きてきたと思います、だからお遍路さんに来て自分の間違ったおこないを見直さなければいけないと思っていますという、ところが、人間持って生まれた性根というものは簡単には直らないのです。自分は気を付けているつもりが、知らず知らずのうちに本性が出てしまうから困ったものです。自分では謙虚な行動が他人から見ると、厚かましいのに恐れ入ることがよくある、本人は気がつかず、謙虚に思っているから始末が悪い、お遍路さん同士でもあまり注意するお遍路さんはいない、気がついたことをお遍路さん同士で注意してあげるのも遍路修行ですよ、、、、
 今までは人様にいらぬことは言わずに、自分に関係がなければ、傍観者になっていたはずです、四国遍路道はお遍路さん同士で気がついたことは御互いに注意しあうのも遍路道です。


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2010-04-20 07:28:41 | Weblog
   弱いつもりで、強いのは、我、

 人間という者はとかく分離したがる、独立、離党、分派、と様々な分離が行われる。お釈迦さんの弟子からも独立した弟子も沢山いる。当然御大師さんの弟子も別れて自分の想いを伝えようと分派していく、どの世界も自己主張をしたがる、まさに、人間の煩悩そのものであると思う。今の自民党より離党した、たちがれ新党は少しおかしい、いろいろな諸事情もあるとは思うが、その歳になれば若い者の裏方に廻るのが普通である、いつまでも自分の我を張るのはいかがなものかと思う。若い者に進路を譲るのが年寄りの最後のつとめでもあるのだ、日本国家を心配するのなら今までにできたはずであろう、人間は年寄りが賢いとは限らない若い者でもその時代のことは理解できているのだ、人間他人様よりとやかく言われる前に身を引くことも肝要です。時間があるなら四国遍路道を歩いてみてはいかがですか、少しは自分を取り戻せるかも知れませんよ。


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2010-04-16 19:58:05 | Weblog
    強いつもりで、弱いのは、根性です 
 
 ある、登山家のお遍路さんが鮒の里にたどり着いた。そのお遍路さんが言うのに、私は日本の有名な山はほとんど征服しましたといっていましたが、四国遍路道がこんなに厳しい道だとは思わなかったそうです。登山家のお遍路さん足に肉刺をつくって大変痛そうでした、私は、それは大変でしたねと言ってあげると、自分自身は根性があると思っていましたとこたえたので、お遍路さん登山家の人達は遍路道のアスフワルトの道をリックを背負って歩かないでしょう、登山口までは自動車などで行って山道を歩くでしょう、四国遍路道は山道、舗装道、たんぼ道と様々な道を歩くので、お遍路さんは足を痛めるのですよ、ましてや、根性で遍路道を歩くのではありませんよと言ったら、なるほどなと自分を慰めていました。
 四国遍路道、体力測定の道のりではありませんので、勘違いをなさらないようにお願いを致します。

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2010-04-14 16:27:24 | Weblog
    石の地蔵さんになったご亭主

 今日旅立った女性のお遍路さん、ご主人は退職して毎日お家でのんびり過ごしているそうです。主人は長い会社勤めから解放されて悠悠自適の生活を満喫していますが、私は自分の生活リズムがくるってきました。今までは主人が会社に出勤すると、私はパートに行き、ショッピングやら趣味の教室に通ったりしていましたが、主人がお家にいますとなかなか思い通りにいきません、そこで、ご主人に今までの生活を見つめ直すのに四国遍路道を歩いてみてはと、主人にいいますと主人曰く、私は今までの生活が修行であったので現在の私は石の地蔵さんであるというのです。私のことはいいから、おまえが四国遍路道で今までの自分を見つめ直して修行してはどうですかといわれて、私が四国遍路に来たそうです。
 なかなか、すばらしい考えをお持ちのご主人ですねと言ってあげました。さて、奥様ご主人の期待通り修行の遍路道になりますかどうかですよ。

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2010-04-09 10:54:22 | Weblog
一日、10キロのお遍路さん

 今朝、旅立ったお遍路さん、お歳は80才、北海道より遍路道を歩きに来ました、そのお遍路さんのおじいさんが徳島県より明治時代に開拓団で北海道に来たらしいです。お遍路さんが言うのには子供の頃、おじいさんがいつか生まれ育った徳島にお遍路に行きたいと言っていたそうです。北海道のきびしい開拓の仕事は言葉ではとても言い表せない苦労でしたそうです。お遍路さんもいつかおじいさんの意志を継いで四国遍路に行こうと思っていましたがなかなか時間が取れず、やっと、80才になって四国遍路にこれましたと言っていました。
 自分は、80才なので88番まで結願できるかどうかわからないけれども、おじいさんの想いと一緒に時間をゆっくりかけて四国遍路道を歩いて行こうと思っていますと言っていました。四国遍路道、様々のお遍路さんがいますが、北海道のお遍路さんを見送る後ろ姿を見ながら、いつまでもお元気でと思う愛おしさがこみ上げてきました。
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2010-04-03 09:52:57 | Weblog
      低いつもりで、高いのは、気位
 現在、四国遍路に来ているお遍路さんは、定年退職をして遍路に来ている人が多い、長年会社勤めをして、かなりの地位にいた人、また、そうでない人と様々な職種の人達がお遍路道を歩いている。人間という者は長年の生活環境というものは、なかなか抜けきれないようだ、自分の現在の立場がどういうことなのかわかっていない人がいます。
 退職をしている自分に気がつかないというか、長年の癖になっているのか、遍路に来ても気位の高い遍路がいるようだ、会社という大きな傘の下でいた自分と、何もないただの自分に気がつかない、やがて、土佐の国、伊予の国、讃岐と遍路道を歩くうちに、本当の自分を取り戻すことができると思います。


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