浅いつもりで、深いのは、欲
お遍路さんの同士の会話の中によく耳にすることは、遍路道に近くのみかん農家の方が無人販売をしている、みかんが5つから10個ぐらいで、100円を小さな箱に入れるようになっている。お遍路さんがそのみかんを買うときにもう少し少ない数がいいのにと言っている話をよく聞く、農家の人は100円をもらうのだからあまり少ないのはいけないと思って持てるぐらいにしてある、ところがお遍路さんそのみかんを全部持とうとしている、喉を少し潤すだけでいいのだから一つ二つ食べたら残りは置いてくればいいのだが、人間というものは備蓄する癖は直らない、鳥たちは食べるだけ食べたら持って行くことはない。
とかく、我々はもったいないとかいって後に残すことはしない、まさに、欲そのものである、しかし、お金だけは残そうとするから不思議なものだ、浅いつもりで、深いのは、欲で理屈では説明できない血が流れているようだ、まさに、煩悩そのものである。
立江川の鮒より
お遍路さんの同士の会話の中によく耳にすることは、遍路道に近くのみかん農家の方が無人販売をしている、みかんが5つから10個ぐらいで、100円を小さな箱に入れるようになっている。お遍路さんがそのみかんを買うときにもう少し少ない数がいいのにと言っている話をよく聞く、農家の人は100円をもらうのだからあまり少ないのはいけないと思って持てるぐらいにしてある、ところがお遍路さんそのみかんを全部持とうとしている、喉を少し潤すだけでいいのだから一つ二つ食べたら残りは置いてくればいいのだが、人間というものは備蓄する癖は直らない、鳥たちは食べるだけ食べたら持って行くことはない。
とかく、我々はもったいないとかいって後に残すことはしない、まさに、欲そのものである、しかし、お金だけは残そうとするから不思議なものだ、浅いつもりで、深いのは、欲で理屈では説明できない血が流れているようだ、まさに、煩悩そのものである。
立江川の鮒より