遍路の心

鮒の里.四国遍路19番立江寺近く.お接待処.民宿

魚眼

2009-12-28 10:14:36 | Weblog
 ゆく河の流れは絶えずして、しかも、もとの水にあらず。
   淀みに浮かぶうたかたは、かつ消えかつ結びて、久しくとどまりたる例なし
       世の中にある人と栖と、またかくのごとし。「方丈記」より                                      
 四国遍路道を歩いて修行している修行僧のお坊さん、何回も遍路道を歩いていると、世の移り変わりが空しく、はかなく思えてくるだろう。10年も歩いていると前回、お接待を受けた人がもうこの世でおらず、野宿をした場所がなくなっている、托鉢をしていたお家が息子さんの代になりあまり歓迎されなくなっている。
 世の中というものは、いつまでもあると思うのが間違いで、川の流れの水の如しで、以前流れていた水とは違う、今年もあと少しで暮れるが、来年は、今年あったものがあるとは思わないで生きていかねばならない。

                      立江川の鮒より   
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