monologue
夜明けに向けて
 



地球救済委員会の宇宙神霊アリオンから見ると別動隊ということになるのだがその頃わたしは反原子力関係の劇の舞台稽古に身を入れていた。1988年9月14日午後9時過ぎ、窓からJRを臨む渋谷の稽古場で、原発ジプシーと呼ばれる役の若者たちが原子力博士役のわたしを何度も胴上げから放り投げた。そのたびに回転して立ち上がっていたわたしはついには額から落ちて頸椎を損傷した。それから首から下が不自由になったのだ。今にしてみれば驚いたことにそれが地球救済プロジェクトの重要なプロットになっていたのである。
fumio

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