monologue
夜明けに向けて
 



昨夜のBS11「INSIDE OUT」は憲法学者で慶應義塾大学教授の小林 節(こばやし せつ)氏を招いて集団的自衛権を採り上げていた。
小林氏は「憲法は権力を縛るためのもの」という考え方を以前から紹介しているのだが、2月3日の衆議院予算委員会で、生活の党の畑浩治氏の「憲法の性格をどう考えるか?」との質問に対して安倍首相が「国家権力を縛るものだという考え方があるが、それはかつて王権が絶対権力を持っていた時代の主流的考え方」と返答したことをどう思う、と問われて、小林氏は「そもそも絶対王権の時代は憲法などなく民衆が政治をするようになってから権力を縛るものとして憲法が必要になった」という趣旨の答えをした。なるほど、王の持つ絶対権力にはなにも逆らいようがなかったので憲法はなかった。一般市民のなかから為政者が出るようになって普通の人間は権力を持つと暴走するのでその権力を縛る装置として憲法ができたのだ。
小林 氏は集団的自衛権についても個別的自衛権で処理できる案件を「集団的自衛権」と枠を拡げようとしているという観方をとっていた。政府の識者を集めての「集団的自衛権」の議論には小林氏のような憲法学者が一人も参加していないのが問題らしい。現政府は最終的に「集団的自衛権」容認の方向に進めないと困るのだろう。
fumio

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