monologue
夜明けに向けて
 



94/05/07 十字形に黒鳥は飛び、鉤爪を卍に掛ける…湯屋の中で眠るのは誰?
95/04/13 開かずの扉、残るは3つ。萬灯を掲げて百鬼夜行の列は進む‥
98/03/23 天使長は水面扉に右手を差し出した‥水面に環が広がって行った


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さて、残る2つの「開かずの扉」のうちひとつが隔り世とこの世の間の扉とすれば、それはイザナミが黄泉の国へ行った時、イザナギのいる葦原の中つ国との間をふさいだ「千曳の岩」ということになる。隔り世が赤の世界でこの世が白の世界ということはその間の黄泉比良坂(よもつひらさか)の坂本に赤白を混ぜた色の桃の実が生っていたことでもわかる。その地を『古事記』では伊賦夜(いふや)坂と記し和歌山の「熊野」の漢字を当てることがある。「熊野」は能では「ゆや」と読むので「湯屋」の中で眠るのは誰にもつながるのである。

黄泉「比良坂」は平坂で「平」は解字すれば一八十(イハト)で岩戸、扉は「戸平」でやはり岩戸のようだ。
こうして残る2つの「開かずの扉」のうちひとつが「千曳の岩」と特定できてもそれを開く方法があるのだろうか。

天使長が水面扉に右手を差し出した時、‥水面に環が広がって行ったというがどのように田巻が広がったのか。
天使長が差し出したのは右手。「右手」は水気手で〆る方向なのだ。田巻は右回転しシメてゆく。つまり天使長は終わるべき物事を終わらせていったのだ。そのひとつが原子力発電のような人類の手に負えないエネルギーシステム。そして政治経済社会などの旧い様々なシステム。終わるべき物事が終われば新たな時代が始まるのだ。
fumio

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