3月23日(水)
山仲間の I さんから「燻製作りに参加しませんか。」とメールが届いた。どうも I さん、先日山梨で田舎暮らしをしている彼の友人宅で燻製作りを体験し魅せられたらしい。
朝方 I さん宅へ伺うと、ベランダにハンドメイドの燻製器が鎮座していた。それを見たら I さんは燻製そのものより、燻製器を作る事が目的だったのではと思うほど凝った作りだった。
I さん自作の燻製器
I 夫妻、同じく山仲間のSさん、そして我々夫婦が参加して、初めての燻製作りが始まった。まず燻製器に塩を盛りお神酒を掛けてお浄めの儀式を行う。次に七輪で炭火を起し燻製にする肉や魚介類の乾燥工程に入る。
燻製器のお浄め
不器用な私は手を出しても邪魔なだけだから、作業は専ら I さんとSさんの二人に任せ、私はカメラで記録係に徹した。乾燥工程は約40度の温度で肉や魚介類の水分を飛ばす。温度は通気口の開け閉めで調整し、約1時間程行った。
乾燥前の魚介類(上)と肉類(下)
乾燥前の肉類等
乾燥後の魚介類
そしていよいよ本番の燻製行程に入る。炭火の火力を強め、燻製器内を80度以上に保ち燻していく。この時一緒に燻製チップを燃やすのだが、これは桜の木片で燻製の香りづけで重要かつ必要なものらしい。後は燻製品が完成するのを待つばかり、その時間は居間のこたつに陣取りトランプゲームの大貧民を興じ楽しんだ。
火力を増した七輪を入れる。
桜木の燻製チップに火をつける。
早い魚介類で2時間程、肉の塊が更に1時間半程で、美味しそうな燻製品が完成した。 I さんは一部の出来栄えに不満そうだったけれど、試食した燻製は大変美味しくて最初でこれだけできれば大成功じゃないかと私は思った。
燻製となった魚介類等
同じく燻製となった肉類
試食した燻製の品々
夕刻Iさん宅を辞しSさんと共に帰る電車の中、普段食べ慣れぬ珍味を喰い過ぎたせいか私の小さな胃がズシリと重苦しい。それに燻製の煙と香りが染みたのか、自分の身体も燻製化したように感じられる。これで私の人間味にチョットは旨味が増したかな。