Fさんの日々の記録と山歩き

 山歩きが生き甲斐の団塊世代オッサン、ある事無い事日々感ずるままに綴っていこうと思います。

涼を求めて入った映画館で「終戦のエンペラー:を観た。

2013年08月14日 | 映画・コンサート

 平成25年8月14日

 史上最強の猛暑が続いている。地球環境問題に深く関心を寄せる私は、我家のエアコンの使用を極力控えている。(電気代を惜しむ単なるケチという声もある。)そうすると日中室内に居るのは耐え難く、冷気を求めて我家を脱出事となる。市の図書館が安上がりで一番いいのだが、毎日のように訪れると「あのオッサン何処にも行く所が無いんだね。」目線で見られるのが嫌なので、昨日は近所の映画館に涼を求めた。長い前フリでしたが、そこで観た「終戦のエンペラー」という映画が今日の本題です。

 予備知識無く入場したので日本映画と思ったら米国映画でした。内容は終戦直後の日本を統治する米国占領軍の内幕を描いた歴史サスペンスです。最高司令官マッカーサー元帥を演ずるのはボス缶コーヒーのCMでお馴染みのトミー・リー・ジョーンズ、テレビCMの小ボケキャラと違い、重厚な演技がはまり役です。主役は元帥の側近で知日派のフェラーズ准将(マシュー・フォックス)で、二人とも実在の人物です。連合国の多くが天皇の処刑を望む中、元帥と准将は日本再生の為には天皇の存在が欠かせぬと考え、救済の道を模索します。史実を再現したような映像は、ノンフィクションを観るようで盛上りに乏しく(准将と日本女性との実らぬ悲恋はあるけれど)派手な見せ場を求める人には物足らぬかも知れません。

 この映画には西田敏行を始め多くの日本人実力派俳優が出演し、制作にも日本人が関わっているせいか日本に対する偏見も無く、むしろ好意の眼で描かれているようです。片岡幸太郎演ずる昭和天皇とマッカーサー元帥との会見シーンで静かな緊張と盛上りを見せて映画は終わります。現実の日本はこの後、焦土と化した国土から経済大国へと奇跡的な復興を遂げる訳ですが、その原動力は日本人が敗戦でも失わなかった不屈の矜持ではなかったかと推測します。この映画には、その精神が描かれているような気がしました。六十数年前、日本が危機的状況にあった事を再認識する上でも、この映画を観る価値があると思います。

終戦のエンペラーHP= http://www.emperor-movie.jp/

 

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