何年ぶりかで、近所の小学校の三年生のお子さんが書いた
運動会へのご招待状をいただいた。 校長先生からのお手紙
や、運動会のプログラムまでついていて、きれいな字で丁寧
に書かれたお手紙には心を打たれた。
そういうことを考えてくださった校長先生にも感謝したし
純粋な子供さんの心にも答えたいと思ったが、ちょうど、その
9月29日は土曜日で、私が一番、今、大事に思っている囲碁
のお授業がある日なので、休みたくなかった。
”忠ならんと欲すれば、孝ならず、孝ならんと欲すれば忠ならず
と嘆いた楠正行のような心境で毎日悩んでいた。
ところが、その三日前に、ご近所の方が二十日に亡くなられ、
お葬式もご家族で済ませられたという、息子さんからの電話が
あった。
その方は卓球仲間で、いつも11時7分のバスでご一緒し、
ふれあいの丘の会場の二階のコーヒーサロンでお互いに作りあい
をしていたお弁当を頂き、おしゃべりを楽しみ、卓球の後は一緒に
お風呂に入って、お茶お飲んだりして帰る大事な仲間だった。
あの3月11日の大地震の際にも二人でふれあいの丘の大きな
お風呂の中にいた、まさに裸の付き合いだったのである。
そのお知らせの後で伺ったいつもの内科の先生の血圧計は214
という数字が出た。
先生が
”もう少し強いお薬にしましょう”というのを
”今、友達の訃報を聞いたところですので、瞬間的に高くなって
いるのだと思います。以前いただいていた夕方のお薬を
飲まないでよくなった時に、残りを取っておいたので、
それを、 夕方に血圧が高ければ飲んでみるということで
いかがでしょう。?今いただいているお薬がもうじきなく
なりますから、2,3日後、叉、伺いますから、それから
にしていただけませんか?”
ということで。お薬はそのままになった。
その帰りに卓球に行って卓球仲間に彼女のことを伝えたが
がんの再発に次ぐ再発には誰もが暗い気持ちになったと・・・。
翌朝、同じ町内の方々とお線香を上げに行った後、ものすごく
疲れて、多分、今、血圧を計ったら250までいっている
のではないかというぐらいの感じであったが、先生が以前
ご家庭の血圧計はあまり信じられませんと仰っていたので、
血圧計を取り出しもせず、とりあえず、身の回りを片付け
ようとふらつきそうな体で懸命に働いてしまった。
どうも、娘というものを持たない母親はそういう時に、嫁
さんも忙しいのにと思い、いざというときにあまり
迷惑をかけたくないという気になって、何とか自分で
頑張ってしまうのが一般的のようだが、私もご同様に、休ん
だ方がいいのかなとか思いながらも頑張ってしまった。
それなら普段から働いていればよいものをとお思いでしょうが、
そこが、それ、うまくいかないのが、人間というもの「笑い)
でも、今年の冬に比べれば、だんだん体が動けるようにはなっ
てきているのだが、何から何まで一人でやるのは、なかなか
大変なのである。
私なりにいろいろと工夫を凝らして入るつもりなのではあるが、
あまりにも、おっと、話がそれてしまったが、土曜日のことは
その日の朝の体調によって決めようと思っていた。
さて、土曜日の朝、何とか生きていたのだなあと思いながら
起きてきたのだが、なんともふらふらしているようで、心もと
ない。
せっかく自由が丘まで囲碁教室に行ったとしても倒れてしまって
ご迷惑をかけることになってしまってはと思い、まず、お医者様
に行くことにした。
ところが、先生は、どのくらい血圧が高くなっているかとお思い
になって血圧計を私の腕に巻かれたらしいのだが、
”うーむ。 血圧はちっとも上がっていませんよ”
と 首を傾げられたのである。
”ええーっ?”と、私も思わず言ってしまったが、なんと血圧
は140で正常の範囲。
頭が痛かったかとか、吐き気があったかとかいろいろご質問の後
で、
”多分、精神的なものでしょう。ちょっと安定剤を飲んでみたら
いいと思いますよ”と仰ったのである。
(つづく)
運動会へのご招待状をいただいた。 校長先生からのお手紙
や、運動会のプログラムまでついていて、きれいな字で丁寧
に書かれたお手紙には心を打たれた。
そういうことを考えてくださった校長先生にも感謝したし
純粋な子供さんの心にも答えたいと思ったが、ちょうど、その
9月29日は土曜日で、私が一番、今、大事に思っている囲碁
のお授業がある日なので、休みたくなかった。
”忠ならんと欲すれば、孝ならず、孝ならんと欲すれば忠ならず
と嘆いた楠正行のような心境で毎日悩んでいた。
ところが、その三日前に、ご近所の方が二十日に亡くなられ、
お葬式もご家族で済ませられたという、息子さんからの電話が
あった。
その方は卓球仲間で、いつも11時7分のバスでご一緒し、
ふれあいの丘の会場の二階のコーヒーサロンでお互いに作りあい
をしていたお弁当を頂き、おしゃべりを楽しみ、卓球の後は一緒に
お風呂に入って、お茶お飲んだりして帰る大事な仲間だった。
あの3月11日の大地震の際にも二人でふれあいの丘の大きな
お風呂の中にいた、まさに裸の付き合いだったのである。
そのお知らせの後で伺ったいつもの内科の先生の血圧計は214
という数字が出た。
先生が
”もう少し強いお薬にしましょう”というのを
”今、友達の訃報を聞いたところですので、瞬間的に高くなって
いるのだと思います。以前いただいていた夕方のお薬を
飲まないでよくなった時に、残りを取っておいたので、
それを、 夕方に血圧が高ければ飲んでみるということで
いかがでしょう。?今いただいているお薬がもうじきなく
なりますから、2,3日後、叉、伺いますから、それから
にしていただけませんか?”
ということで。お薬はそのままになった。
その帰りに卓球に行って卓球仲間に彼女のことを伝えたが
がんの再発に次ぐ再発には誰もが暗い気持ちになったと・・・。
翌朝、同じ町内の方々とお線香を上げに行った後、ものすごく
疲れて、多分、今、血圧を計ったら250までいっている
のではないかというぐらいの感じであったが、先生が以前
ご家庭の血圧計はあまり信じられませんと仰っていたので、
血圧計を取り出しもせず、とりあえず、身の回りを片付け
ようとふらつきそうな体で懸命に働いてしまった。
どうも、娘というものを持たない母親はそういう時に、嫁
さんも忙しいのにと思い、いざというときにあまり
迷惑をかけたくないという気になって、何とか自分で
頑張ってしまうのが一般的のようだが、私もご同様に、休ん
だ方がいいのかなとか思いながらも頑張ってしまった。
それなら普段から働いていればよいものをとお思いでしょうが、
そこが、それ、うまくいかないのが、人間というもの「笑い)
でも、今年の冬に比べれば、だんだん体が動けるようにはなっ
てきているのだが、何から何まで一人でやるのは、なかなか
大変なのである。
私なりにいろいろと工夫を凝らして入るつもりなのではあるが、
あまりにも、おっと、話がそれてしまったが、土曜日のことは
その日の朝の体調によって決めようと思っていた。
さて、土曜日の朝、何とか生きていたのだなあと思いながら
起きてきたのだが、なんともふらふらしているようで、心もと
ない。
せっかく自由が丘まで囲碁教室に行ったとしても倒れてしまって
ご迷惑をかけることになってしまってはと思い、まず、お医者様
に行くことにした。
ところが、先生は、どのくらい血圧が高くなっているかとお思い
になって血圧計を私の腕に巻かれたらしいのだが、
”うーむ。 血圧はちっとも上がっていませんよ”
と 首を傾げられたのである。
”ええーっ?”と、私も思わず言ってしまったが、なんと血圧
は140で正常の範囲。
頭が痛かったかとか、吐き気があったかとかいろいろご質問の後
で、
”多分、精神的なものでしょう。ちょっと安定剤を飲んでみたら
いいと思いますよ”と仰ったのである。
(つづく)