風竿の「人生の達人」烈伝

愛すべき友、仕事・趣味の磯釣り・ゴルフ・音楽、少しの読書などにまつわるあくまで「ヒト」に重点をおいたブログです

血迷ったか民主党

2010年05月23日 23時12分44秒 | 風竿日記

今日の午前中、小沢一郎民主党幹事長は名古屋で開催されている全特(旧全国特定郵便局長会)、現在の全国郵便局長会の総会に出席して、今回の郵政改革法案を今国会中に必ず成立させる代わりに、夏の参議院選挙で格段の支持をお願いすると挨拶して、参加している郵便局関係者から万雷の拍手を受けたという。

          

窮地に立たされている現在の民主党は、全国に40万人ともいわれる郵政全特票が、喉から手がでるほど欲しいのであろう。

しかし40万票と引き換えに国民の大半の支持を失うことに、どうして気づかないのであろう。

事業仕分けで厳しく、民で出来ることは民でやらせるべきだと強く主張しながら、一方では民業を圧迫すると思われる郵貯の優遇策をどうしてとろうとするのか、血迷ったとしか思えない。

     

そもそも780兆円といわれる巨大マネーの郵貯が、気の利いた運用を図っているならいざしらず、その80%はただ国債を引き受けるのみの現状からして、またぞろ国民の貴重な預金資産を集めまくって一体何をしようというのであろうか。

かって民主党は郵政の現状は官業の肥大化を招くと主張して、預け入れ限度額の引下げをマニフェストに掲げた筈ではなかったのか・・・・。

ではどうして預入限度額を2000万円と倍にする必要があるのか、また簡易保険の加入上限を1300万円から2500万円にするのか、ということですが、現在の郵政に携わる20万人ともいわれる非正規雇用者のうち10万人を正規雇用者として、再雇用しようとしているからです。

正規社員とするには、毎年3000億円の人件費の上積みが必要なことから、業容拡大路線に踏み切るしか道がないのです。

金融グループで儲けた資金をグループ全体に還流するという机上の論理なのです。

      

過去においても郵貯の預入限度額が700万円から1000万円に引き上げられた時に郵貯残高は14%も増加している事実がある上に、政府は郵政グループの株を三分の一以上保有すると方針変更をしていて、事実上国営企業という旧態然としたスタイルに逆戻りしようとしているのです。

親方日の丸となって郵政グループは気が楽になるのでしょうが、お国をバックにつけられた民間金融機関はたまりません。

集めた資金で地域金融機関と連携しながら、個人融資を主体として融資分野にも進出されるご意向のようですが、ただでさえ厳しい融資市場において、蓄積されたノウハウもなく、にわか勉強で簡単に参入できるほど甘い世界ではないことだけを警告しておきたいと思います。

 

古い体質の自民党には、もはや期待できないと昨夏民主党を応援した一人として、今回の民主党の乱心ぶりには首をかしげたくもなります。

地方経済を体を張って支えている、地域金融機関の経営を圧迫しかねない郵政改革法案には大反対であります。

余談なのですが、雨の北方町民コンペの懇親会の席で同席した代議士先生から直接お聞きしたエピソードをひとくさり・・・。

政権与党の椅子の座り心地が余程によいとみえて、鹿島市でのある会合で地元2区選出の若い民主党議員が、国会議員としても人生の上でも大先輩である自民党議員(本人)が先に挨拶をしたことに立腹して、挨拶をするのは与党議員が先だろうと関係者に詰め寄ったとの話を聞きましたが、「驕る平家は久しからず」、夏の参議院選挙で必ずや大衆の厳しい判断が下ることでしょう。

民主党の嘘政党の混迷程度は、私の比較的おおらかで、鈍感な堪忍袋の緒をブチッと音をたてて切ってしまいました。

暫定税率しかり、高速道路しかり、そして地方で地道に頑張ってきた信用金庫にとって、今回の郵政改革法案は決して容認できるものではありません。

小泉改革も酷かったが、民主党はそれより最悪ぜよ。