いつのまにか私の五感はすっかり退化していて
ものに動じなくなったのはいいが、
みだりに感動もしなくなっていた
それは経験則による或る種の達観めいた葡萄の房
イメージの枯渇
魂の金属疲労
であったやも知れぬ
ところがこの幼い頃の夏休みの
絵日記ともいえるブログに誘われて
少しづつではあるが、忘れていた大切な何かが
ふたたび見え始めてきたように・・・
それは確証がないだけ一種の錯覚かもしれない
しかし、それまで、たかが道端のタンポポであったものが、されど道端のタンポポの部分が、
大きく見え始めたんである
ああ、それにしても花は、海は、風はなんて美しいのだろう
どうして、このありていの初老の男の胸を絞めつけるのだろう
ブログを一念発起して始めて一ヶ月
仕事に疲れきった、朴訥な田舎者の私の中で
何かが見え始めている
本当は見えていたかもしれないが、気付かなかっただけかも知れぬ何かが
見え始めているのだ
ブログ1ヶ月の日に・・・・・・・感謝の気持ちを込めて 風竿