奈良

不比等

古都奈良・修学旅行と世界遺産の街(その953)

2019-04-04 08:15:00 | 奈良・不比等

北円堂を知らずして奈良の歴史は語れない

「手塚治虫エッセイ集成~私的作家考(手塚治虫著・立東舎文庫2017刊)」を読んだ。手塚治虫(てづかおさむ1928~1989)氏は、戦後の日本漫画界で知らない人はいないと言っても過言ではない。今もファンは多いと思われる。そのファンに向けて「手塚治虫エッセイ集成」は、漫画以外にも旺盛な執筆を行っていた手塚治虫氏の、断簡を見付かり次第集めて文庫化されたものである。読めば、懐かしい気もするし、思わずそうだったのかと今更ながら手塚治虫氏の懐旧談に、納得させられたりするのである。------

三島由紀夫が“火の鳥”を読んでいたとか、小松左京に“手塚さんは大人の女を描けんな”と慨嘆された時は、“僕は幼児性が強いから”と返したとか、松本零士に美人アシスタントの牧美也子を取られたとか、古代への憧(あこが)れは、奈良の飛鳥を歩き回ったことがあるからだとか、書かれていてとても面白いと思った。-----

阪大医学部卒の知識人でありながら、マンガの世界に身を投じられた変わり種として、交友は広く、その広い人的交流の中から作品のアイデアを紡ぎ出していたのだと、云っている。人間は閉じ籠っていたら何も生み出せないと知悉(ちしつ)しておられたのだと思った。流石医学部卒のお考えだと今でも思える。

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