奈良

不比等

古都奈良・修学旅行と世界遺産の街(その951)

2019-04-02 08:15:00 | 奈良・不比等

北円堂を知らずして奈良の歴史は語れない

「自衛隊の闇組織~秘密情報部隊/別班の正体(石井暁著・講談社現代新書2018刊)」を読んだ。石井暁(いしいぎょう1961生れ)氏は、慶應大学(文学部)卒で、共同通信社に入社し、現在は編集委員を務めている。担当は防衛省であり、その関係の著書が多い。-----

「自衛隊の闇組織」は、戦後アメリカの要請に応じて自衛隊内に設けられて今も存在する“別班と呼ばれる情報収集組織”について書いている。元々表からは分からない闇組織であったが、特定秘密保護法の成立(2013)により、一部の識者のリークも許されない完全に国民の目の届かない処に隠されてしまったと言う。-----

陸軍中野学校の系譜を引く軍事組織であり、アメリカのCIAの手下となるべく構成されたJCIAであると石井暁氏は言うのである。自衛隊の設立は、占領軍による日本軍の解体の後、米ソ冷戦の時代を迎えて、アメリカの都合により、公職追放されていた軍人が呼び戻されたのだから、自衛隊そのものが旧陸海軍の職業軍人を中心にして再編成されたことを知るならば、旧軍と変わらないと感じても、当たり前とも云えようか。-----

それでも石井暁氏の取材に拠る著作により、自衛隊は本質的には暴力装置であることを国民は忘れてはならないと警告してくれているのだと思った。その意味で一読の価値はあるだろう。

コメント
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