10月1日(土)の夜に、新国立中劇場で「ガラスの動物園」を見る。1944年のテネシー・ウィリアムズの半自伝的な戯曲で、映画や舞台でも上演され、僕が見たのはもう50年以上前のこと。細部は忘れているが、鮮烈な印象だったのは覚えている。2年ほど前に新国立で、フランスのオデオン座のプロダクションを呼ぶ予定だったが、コロナで流れたため、やっと今シーズンの開幕公演で実現した。新国立の中劇場が1階、2階とも満席だった。休憩なしの2時間。
演出のイヴォ・ヴァン・ホーヴェはトニー賞、オリヴィエ賞を2回取っている演出家で、現代的な演出で人気のある人だし、20年にはブロードウェイで「ウエスト・サイド物語」の新演出版を披露したが、コロナのためにすぐに閉じてしまったため、どんな演出なのか気になっていた。そうしたこともあり、古いウィリアムズの戯曲をホーヴェがどう描くのか、また、主演のイザベル・ユペールの演技がどんなものか、期待して見に行った。
芝居の内容は、結構重いテーマだが、ぐいぐいと引き込んでいくような演出で、退屈させず、古臭さも全く感じさせない手腕はさすがだと思った。だが、フランス語で演じられてこともあり、1930年代のアメリカ南部を背景としてムードはあまり感じられず、良い意味でも悪い意味でも「現代化」されている印象だった。それによって、こうしたテーマが同時代性を持って蘇ったのも事実だが、テネシー・ウィリアムズ特有の南部の重苦しいようなムードが薄まってしまったのは残念だ。
最近はあまり舞台にかからないが、テネシー・ウィリアムズやウィリアム・インジの古い戯曲をまた見たくなった。舞台はなかなか望めないので、映画でも見ることにしようかという気分。
帰りがけにいつものスペインバルで、軽い食事。トルティージャ、生ハム、クリームコロッケ、イワシのエスカベッシェ、マグロの香草ステーなど。
演出のイヴォ・ヴァン・ホーヴェはトニー賞、オリヴィエ賞を2回取っている演出家で、現代的な演出で人気のある人だし、20年にはブロードウェイで「ウエスト・サイド物語」の新演出版を披露したが、コロナのためにすぐに閉じてしまったため、どんな演出なのか気になっていた。そうしたこともあり、古いウィリアムズの戯曲をホーヴェがどう描くのか、また、主演のイザベル・ユペールの演技がどんなものか、期待して見に行った。
芝居の内容は、結構重いテーマだが、ぐいぐいと引き込んでいくような演出で、退屈させず、古臭さも全く感じさせない手腕はさすがだと思った。だが、フランス語で演じられてこともあり、1930年代のアメリカ南部を背景としてムードはあまり感じられず、良い意味でも悪い意味でも「現代化」されている印象だった。それによって、こうしたテーマが同時代性を持って蘇ったのも事実だが、テネシー・ウィリアムズ特有の南部の重苦しいようなムードが薄まってしまったのは残念だ。
最近はあまり舞台にかからないが、テネシー・ウィリアムズやウィリアム・インジの古い戯曲をまた見たくなった。舞台はなかなか望めないので、映画でも見ることにしようかという気分。
帰りがけにいつものスペインバルで、軽い食事。トルティージャ、生ハム、クリームコロッケ、イワシのエスカベッシェ、マグロの香草ステーなど。
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