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今年の夏は一番暑い!

2019-08-24 10:57:37 | 日記
7月終わりの梅雨明けから一気に暑くなり、24時間冷房生活になってしまったが、ここへきてやっと涼しくなる気配が感じられるようになった。なんとなく、これだけ暑いのは生まれて初めてのような気がしたので、気象庁の統計データにより調べてみた。

東京で一番暑いのは8月なので、測定データが残る1875年以降の8月の平均気温を見ると、29度を超えている年はこれまでに6回あった。平均気温というのは、1時間ごとの気温の計測値を平均して算出するものだ。その平均気温が29度を超えているというのは、これはもう熱帯並みではないかという気がする。

これまでで一番平均気温が高かったのは、2010年の8月で29.6度となっていた。今年は8月が終わっていないので、これまでの暫定値だが29.1度となっている。ちなみに、気象庁の東京の観測地点は2014年末に移動したので、それ以降で平均気温が29度を超えたのは今年が初めてだ。

これまでのデータを平均気温と平均湿度だけピックアップすると

1995年 29.4度 68%
2007年 29.0度 66%
2010年 29.6度 67%
2012年 29.1度 69%
2013年 29.2度 70%
2019年 29.1度 80%(暫定値)

ということで、温度は今年が一番というわけではないが、今年は湿度がやけに高いということが分かる。他の年よりも約10%ぐらい高いのだ。

そこで、環境庁が算出している暑さ指数(WBGT)の考えてみる。この暑さ指数というのは熱中症になる危険性を表す数字で、気温が乾球による測定なのに対して、主に湿球温度で計測する方法だ。そのほかにも輻射熱なども計算に入れるようだが、気温と湿度からの近似計算は煩瑣なので、早見表で確認すると、

気温29度で湿度65%の場合の暑さ指数は27度
気温29度で湿度70%の場合の暑さ指数は28度
気温29度で湿度80%の場合の暑さ指数は29度
となっている。

湿度が10ポイント上がると、暑さ指数は1~1.5ポイント程度上がると考えてよい。

そうしたことを考慮に入れると、体感温度としては、今年の夏が史上最も暑い夏だということになりそうだ。

これは地球温暖化のためなのか、東京の都市化のためなのか、あるいはその両方なのかは専門家ではないので判らないが、早く涼しくなってほしい。

ちなみに、都市化の影響を受けていないと思われる小笠原諸島の父島の観測データを見てみると、平均気温が29度を超えたことは一度もないし、1960年代と現在を比較しても、平均気温はほとんど変わっていないようにも感じられる。だから、東京が暑いのは主に都市化によるものだという気がする。

こういう問題は気象の専門家がきちんと分析をして、説明してほしいと思った。