8月29日(水)の夜に、東京文化会館で東京音楽コンクールの弦楽部門本選を聴く。6時に始まり、20分間の休憩を挟み、終了は8時45分。その後9時半ごろから表彰式となっていたが、それは観ないで帰った。会場は大ホールで、1階部分で6割ぐらいの入りか。
弦楽部門は応募総数が84人で、ヴァイオリンが約半数、ヴィオラが1/4、チェロとコントラバスは10人程度となっていて、ほぼオーケストラの編成と同じような比率だ。一次予選と二次予選は、無伴奏の課題曲が中心で、2次予選に進んだのが10人。ヴァイオリンは7人、ヴィオラ、チェロ、コントラバスが各1人。その結果本選に進んだのが、4人で、ヴァイオリン3人とヴィオラ1人で、女性3人男性一人だった。
本選は課題曲の中から選ぶのだが、課題曲はオーケストラとの共演の協奏曲だった。今回はチャイコフスキーのヴァイオリン協奏曲が二人、シベリウスのヴァイオリン協奏曲が一人、バルトークのヴィオラ協奏曲が一人となっている。オケは東京フィルハーモニーで、指揮は大井剛史。
恐らくはくじ引きで決められた演奏順だが、最初の二人がチャイコフスキーのヴァイオリン協奏曲で重なった。同じ曲を続けて二回聞くというのは、飽きるかなとも思ったが、実際に聞いてみると二人の演奏は大きく異なり、違いを大きく感じることができて面白かった。
一人目の北田千尋は桐朋音大の4年生で、よく言えば上品で美しい演奏だが、ある意味オーケストラとの掛け合いの面白さはなく、自分の演奏部分だけきれいにまとまっている印象。それに対して、二人目の高木凜々子は東京芸大の4年生で、野性的で激しい魅力。どんどんと引っ張り、オーケストラといかにも協奏している感じが伝わってくる。聞いているうちにどんどんと引き込まれたし、オケもつられて盛り上がった演奏を見せた。
休憩後の有冨萌々子はウィーン国立音大在学中でバルトークのヴィオラ協奏曲。初めて聞く曲だが、いかにもバルトークらしいムード。チャイコフスキーのヴァイオリン協奏曲とバルトークのヴィオラ協奏曲で、演奏者の優劣をつけるのは審査員も大変だろうなと思ったが、専門家は迷うことなく優劣が聞き分けられるのだろうか。演奏は中庸的。
最後の関朋岳は東京音楽大学の2年生なので、一番若い。唯一の男性。シベリウスのヴァイオリン協奏曲。この曲も初めて聞いた。よく言えば端正で美しい中に大胆さも併せ持つ演奏だが、悪く言うとちょっと神経質そうなムードも感じられた。
結果は、関氏が優勝。観客が投票する聴衆賞は高木氏だった。個人的には高木氏の演奏に強く惹かれた。
配られたパンフレットの後ろに過去の受賞者一覧が出ていたので、チェックすると、コンクールが2003年に始まったときには、ピアノ、弦楽、木管、金管、声楽の5部門だったが、2006年に突然2部門になった後、2007年からはしばらく4部門で運営、それが2015年からは3部門に減ってしまったので、各部門ごとで見ると2年に一度ぐらいしか開催されない状況だ。予算的な制約のためだろうという気もするが、是非とも5部門で毎年開催してほしいという気がする。近年は海外からの参加もあるようなので、東京「国際」音楽コンクールと名前も変えて、大々的に宣伝して来日客を増やす手も考えられる。漫画などの輸出にお金をかけるよりも、よっぽど高い評価を受けると思うのだがどうだろう。
帰りはいつものスペインバルで食事。生ハム、トルティージャ、マッシュルームのアヒージョ、牛筋の赤ワイン煮込みなどを食べる。
弦楽部門は応募総数が84人で、ヴァイオリンが約半数、ヴィオラが1/4、チェロとコントラバスは10人程度となっていて、ほぼオーケストラの編成と同じような比率だ。一次予選と二次予選は、無伴奏の課題曲が中心で、2次予選に進んだのが10人。ヴァイオリンは7人、ヴィオラ、チェロ、コントラバスが各1人。その結果本選に進んだのが、4人で、ヴァイオリン3人とヴィオラ1人で、女性3人男性一人だった。
本選は課題曲の中から選ぶのだが、課題曲はオーケストラとの共演の協奏曲だった。今回はチャイコフスキーのヴァイオリン協奏曲が二人、シベリウスのヴァイオリン協奏曲が一人、バルトークのヴィオラ協奏曲が一人となっている。オケは東京フィルハーモニーで、指揮は大井剛史。
恐らくはくじ引きで決められた演奏順だが、最初の二人がチャイコフスキーのヴァイオリン協奏曲で重なった。同じ曲を続けて二回聞くというのは、飽きるかなとも思ったが、実際に聞いてみると二人の演奏は大きく異なり、違いを大きく感じることができて面白かった。
一人目の北田千尋は桐朋音大の4年生で、よく言えば上品で美しい演奏だが、ある意味オーケストラとの掛け合いの面白さはなく、自分の演奏部分だけきれいにまとまっている印象。それに対して、二人目の高木凜々子は東京芸大の4年生で、野性的で激しい魅力。どんどんと引っ張り、オーケストラといかにも協奏している感じが伝わってくる。聞いているうちにどんどんと引き込まれたし、オケもつられて盛り上がった演奏を見せた。
休憩後の有冨萌々子はウィーン国立音大在学中でバルトークのヴィオラ協奏曲。初めて聞く曲だが、いかにもバルトークらしいムード。チャイコフスキーのヴァイオリン協奏曲とバルトークのヴィオラ協奏曲で、演奏者の優劣をつけるのは審査員も大変だろうなと思ったが、専門家は迷うことなく優劣が聞き分けられるのだろうか。演奏は中庸的。
最後の関朋岳は東京音楽大学の2年生なので、一番若い。唯一の男性。シベリウスのヴァイオリン協奏曲。この曲も初めて聞いた。よく言えば端正で美しい中に大胆さも併せ持つ演奏だが、悪く言うとちょっと神経質そうなムードも感じられた。
結果は、関氏が優勝。観客が投票する聴衆賞は高木氏だった。個人的には高木氏の演奏に強く惹かれた。
配られたパンフレットの後ろに過去の受賞者一覧が出ていたので、チェックすると、コンクールが2003年に始まったときには、ピアノ、弦楽、木管、金管、声楽の5部門だったが、2006年に突然2部門になった後、2007年からはしばらく4部門で運営、それが2015年からは3部門に減ってしまったので、各部門ごとで見ると2年に一度ぐらいしか開催されない状況だ。予算的な制約のためだろうという気もするが、是非とも5部門で毎年開催してほしいという気がする。近年は海外からの参加もあるようなので、東京「国際」音楽コンクールと名前も変えて、大々的に宣伝して来日客を増やす手も考えられる。漫画などの輸出にお金をかけるよりも、よっぽど高い評価を受けると思うのだがどうだろう。
帰りはいつものスペインバルで食事。生ハム、トルティージャ、マッシュルームのアヒージョ、牛筋の赤ワイン煮込みなどを食べる。