1月29日(土)の午後に、東京文化会館で藤原歌劇団の「イル・トロヴァトーレ」を見る。途中に25分と15分の休憩が入り、約3時間の公演。ガラガラかと思ったら8割以上埋まっていて驚いた。ヴェルディの傑作で、好きな演目だが、日本では上演機会が少ないので、ありがたい。今回は2回しかやらないので、、集中したのかもしれない。
演出が粟國淳なので、オーソドックスで安心して見れた。藤原歌劇団の公演ではいつもセットや衣装にお金がかけられないせいか、オペラにしては貧弱だと感じることが少なくないが、今回はお金はかけずにうまく衣装、セットとも工夫されていた。書割の一杯装置だが、階段や十字架、大きな満月などを使い、場面の雰囲気をうまく出していた。大きな月は美しいが、何となくジェノヴァでやった「ランメルモールのルチア」の印象的な装置を思い出した。書割の装置だと安普請に見えることもあるが、この作品は夜の場面が多いので、薄暗い照明でよく見えなかったためか、ごまかしがきいて結構豪華に見えた。
ダブル・キャストだが土曜日のキャストは、それなりに皆声が出ていて気持ちよく聞けた。特に良かったのはレオノーラの小林厚子とマンリーコの笛田博昭。この主役の二人がきちんと歌ったので、舞台は引き締まった。ほかの主要なキャストとしては伯爵役の須藤慎吾とアズチェーナの松原広美で、この二人もそつなく歌っていた。
男性合唱で舞台に登場するのは15人ぐらいだったので、舞台空間を小さく使う工夫がなされてはいたが、声の迫力を欠いた印象。経済的な問題もあり、これは致し方ないことか。
オーケストラは東京フィルで、安定した演奏。指揮は山下一史で、大きな問題があるわけではないが、テンポが若干遅いと感じられる部分もあった。この歌劇団では時として、ゆっくりとした曲を歌うとイタリア語ではなく「カタカナ」で歌っているように聞こえるときがある。ネイティヴの発音指導を充実させる必要があるかもしれないと感じた。
それでも、全体としては大いに面白く楽しめたので、大満足して帰る。帰りにスーパーで鶏肉を買い、親子丼、きんぴら、ナスの煮びたしを作って食べる。飲み物は伏見の大吟醸。
演出が粟國淳なので、オーソドックスで安心して見れた。藤原歌劇団の公演ではいつもセットや衣装にお金がかけられないせいか、オペラにしては貧弱だと感じることが少なくないが、今回はお金はかけずにうまく衣装、セットとも工夫されていた。書割の一杯装置だが、階段や十字架、大きな満月などを使い、場面の雰囲気をうまく出していた。大きな月は美しいが、何となくジェノヴァでやった「ランメルモールのルチア」の印象的な装置を思い出した。書割の装置だと安普請に見えることもあるが、この作品は夜の場面が多いので、薄暗い照明でよく見えなかったためか、ごまかしがきいて結構豪華に見えた。
ダブル・キャストだが土曜日のキャストは、それなりに皆声が出ていて気持ちよく聞けた。特に良かったのはレオノーラの小林厚子とマンリーコの笛田博昭。この主役の二人がきちんと歌ったので、舞台は引き締まった。ほかの主要なキャストとしては伯爵役の須藤慎吾とアズチェーナの松原広美で、この二人もそつなく歌っていた。
男性合唱で舞台に登場するのは15人ぐらいだったので、舞台空間を小さく使う工夫がなされてはいたが、声の迫力を欠いた印象。経済的な問題もあり、これは致し方ないことか。
オーケストラは東京フィルで、安定した演奏。指揮は山下一史で、大きな問題があるわけではないが、テンポが若干遅いと感じられる部分もあった。この歌劇団では時として、ゆっくりとした曲を歌うとイタリア語ではなく「カタカナ」で歌っているように聞こえるときがある。ネイティヴの発音指導を充実させる必要があるかもしれないと感じた。
それでも、全体としては大いに面白く楽しめたので、大満足して帰る。帰りにスーパーで鶏肉を買い、親子丼、きんぴら、ナスの煮びたしを作って食べる。飲み物は伏見の大吟醸。