6月6日(火)の昼に、新宿のTOHOシネマで映画「TAR/ター」を見る。12時30分開始だったので、早めのランチを新宿の天ぷら屋で食べ、新しくできた東急歌舞伎町タワーものぞいてみた。昔はミラノ座があったところで、上層階にはホテルが入ったので、高級感を出して歌舞伎町の品位も少し上がったかなと思ったが、2階の飲食店街を見ると、周りの歌舞伎町の品位に合わせた感じで、何のためにこんな施設を作ったのだろうと思った。
話題のジェンダーレストイレも見に行った。男子小用だけが独立した小部屋、個別のブースは別の区画で、男女とも使える、と言っても、女子用、男子用、多目的などに分かれ、区分を明確にするため、にわか作りのパーティションもある。おまけに入り口には男子警備員、個室用の区画には女子警備員もいる形で、こんな風に分けるならば、何を狙って兼用区画にしたのだろうという、ばからしいものだった。
この飲食コーナーが並ぶのが2階で、3階はゲームセンター、4階は体験型アドベンチャー施設、それよりも上は映画館等があり、さらに上は別エレベータで上がるホテルになっているようだ。前の広場には浮浪者がいて、若者たちが騒いでいるし、タワーの中に入っても同じような客層なので、二度と近寄るのは止めようという気がした。こんなタワーの中に、バカ高い料金を取る映画館を作ってもだれが行くのだろうという感じ。東京都庁や新宿区役所のお膝下なのだから、本気で再開発して、まっとうな人が集まるような街づくりをしたほうが良いのではないかと思った。
肝心の映画は、批評で高い評価を受けているので、9割以上の客が入っていた。長い映画で、約2時間40分。若い時には長い映画を見ると、何となく同じ時間で長く楽しめて、得したような気分になったが、年を取ったせいか、長い映画は疲れを感じる。面白ければよいのだが、この映画はつまらなかった。台本が悪い。
アメリカ人の女性指揮者の話で、レナード・バーンスタインの教えを受けて、過酷な競争に勝ち抜き、ベルリンのオケの常任指揮者になっている。マーラーの交響曲の録音を全部しているが、大曲の5番だけはベルリン・フィルで録音していないので、それをドイツグラモフォンで、ライブ録音するというイヴェントを控えている。本人はアグレッシブに活動して、レズビアンであることを公言、ジュリアードでも指導しているが、野望を持つ秘書に裏切られて、パワハラ、セクハラを行った指揮者として、SNSなどで批判を浴び、ストレスのため、演奏会で失態を演じてしまう。
本筋とは関係のない話が、おどろおどろしい雰囲気を出すためだけにいくつか挿入され、つまらない逸話が長々と続くわりに、本筋の背景の説明が少なくわかりにくい。1時間ぐらいカットして、余計な部分をそぎ落とせば、面白くなるかも知れないという映画。
クラシック音楽ファンの心をくすぐるような台詞が多く、バッハは作品だけでなく子供をたくさん作ったとか、ユダヤではないのになぜマーラーなのかなどの話も入るが、マーラーの5番と一緒にやるのが、エルガーのチェロ協奏曲という話が出てきて、普通はマーラーの5番だけで長いから、そんな組み合わせはしないのではと思った。
他にもいろいろと気になる点は多かったが、アカデミー賞では6部門でノミネートされながら、一つも受賞しなかったのも当然と思えた。この程度の作品が6部門でノミネートされるというのが、現在の映画の力の低下をよく現しているという気がする。
長い作品でくたびれたので、コーヒーを飲んで少し休み、スーパーで買い物して帰宅。夕食はチンゲン菜のクリーム煮、豆腐のあんかけ、餃子を作って食べる。飲み物は会津の大吟醸。
話題のジェンダーレストイレも見に行った。男子小用だけが独立した小部屋、個別のブースは別の区画で、男女とも使える、と言っても、女子用、男子用、多目的などに分かれ、区分を明確にするため、にわか作りのパーティションもある。おまけに入り口には男子警備員、個室用の区画には女子警備員もいる形で、こんな風に分けるならば、何を狙って兼用区画にしたのだろうという、ばからしいものだった。
この飲食コーナーが並ぶのが2階で、3階はゲームセンター、4階は体験型アドベンチャー施設、それよりも上は映画館等があり、さらに上は別エレベータで上がるホテルになっているようだ。前の広場には浮浪者がいて、若者たちが騒いでいるし、タワーの中に入っても同じような客層なので、二度と近寄るのは止めようという気がした。こんなタワーの中に、バカ高い料金を取る映画館を作ってもだれが行くのだろうという感じ。東京都庁や新宿区役所のお膝下なのだから、本気で再開発して、まっとうな人が集まるような街づくりをしたほうが良いのではないかと思った。
肝心の映画は、批評で高い評価を受けているので、9割以上の客が入っていた。長い映画で、約2時間40分。若い時には長い映画を見ると、何となく同じ時間で長く楽しめて、得したような気分になったが、年を取ったせいか、長い映画は疲れを感じる。面白ければよいのだが、この映画はつまらなかった。台本が悪い。
アメリカ人の女性指揮者の話で、レナード・バーンスタインの教えを受けて、過酷な競争に勝ち抜き、ベルリンのオケの常任指揮者になっている。マーラーの交響曲の録音を全部しているが、大曲の5番だけはベルリン・フィルで録音していないので、それをドイツグラモフォンで、ライブ録音するというイヴェントを控えている。本人はアグレッシブに活動して、レズビアンであることを公言、ジュリアードでも指導しているが、野望を持つ秘書に裏切られて、パワハラ、セクハラを行った指揮者として、SNSなどで批判を浴び、ストレスのため、演奏会で失態を演じてしまう。
本筋とは関係のない話が、おどろおどろしい雰囲気を出すためだけにいくつか挿入され、つまらない逸話が長々と続くわりに、本筋の背景の説明が少なくわかりにくい。1時間ぐらいカットして、余計な部分をそぎ落とせば、面白くなるかも知れないという映画。
クラシック音楽ファンの心をくすぐるような台詞が多く、バッハは作品だけでなく子供をたくさん作ったとか、ユダヤではないのになぜマーラーなのかなどの話も入るが、マーラーの5番と一緒にやるのが、エルガーのチェロ協奏曲という話が出てきて、普通はマーラーの5番だけで長いから、そんな組み合わせはしないのではと思った。
他にもいろいろと気になる点は多かったが、アカデミー賞では6部門でノミネートされながら、一つも受賞しなかったのも当然と思えた。この程度の作品が6部門でノミネートされるというのが、現在の映画の力の低下をよく現しているという気がする。
長い作品でくたびれたので、コーヒーを飲んで少し休み、スーパーで買い物して帰宅。夕食はチンゲン菜のクリーム煮、豆腐のあんかけ、餃子を作って食べる。飲み物は会津の大吟醸。