5月29日(土)の昼に日本橋劇場でアンドレ・メサジュのオペレッタ(オペラ?)「お菊さん」を見る。本来は昨年の今頃の上演が予定されていたのだが、コロナ騒動で中止となり、1年後に50パーセント収容で2回公演となった。
今回も非常事態宣言が出ていたので、本当にやれるのか心配したが、何とか無事に公演が行われてよかった。1年前に電子チケットで買っていたが、1年もたつとスマホ上でうまく表示できず、結局は主催者側で用意してくれた紙チケットで入場した。
主催は「日本橋オペラ研究会」というところだが、こうした公演を自力で実現するのはすごい製作力だと感心した。2013年から活動を開始して最初はワーグナー歌劇の抜粋みたいなことをやっていたようだが、2018年にマスカーニの「イリス」を上演しているので、日本を舞台にしたオペラに興味が出てメサジュの「お菊さん」を取り上げたのだと思う。日本を舞台にした作品ではシドニー・ジョーンズの「ゲイシャ」が有名なので、それも見たい気がする。
メサジュの作品では「ヴェロニク」が有名でヒットした作品だが、この「お菊さん」はパリでは10回しか公演されなかった(プログラムに16回と記載されていいるが誤りだろう)失敗作で、その後もあまり上演されていないので、日本初演となっているが、よくぞこの作品を見せてくれたという感じだ。
内容は、ピエール・ロティの小説のオペレッタ版だが、フランス海軍の将校が長崎に寄港して、芸者「お菊さん」に惚れて「結婚」するが、帰国することになり、「お菊さん」を残して帰国するというもので、のちの「蝶々夫人」とほぼ同じ内容。
プログラムの説明によると、ロティ自身の体験を描いたもので、ロティはその後フランスへ戻って結婚、15年後に再び長崎に滞在するが、その時には「お菊さん」のモデルとなったカネさんは再婚していたので会わなかったらしい。これは作品には出てこないが「蝶々夫人」とよく似た展開。
4幕構成でプロローグとエピローグが付くが、ほとんどカットなしで上演したようでえらいものだ。3幕の途中でバレエが入るところは、能楽の踊りに置き換えていた。日本語上演で日本語で歌ったが、歌詞は日本語で聞き取れない部分もあり、日本語と英語の字幕が出ていた。
オーケストラはピアノにパーカッションが加わり、1か所だけトランペットが入った。珍しい演目を見せてくれたことには感謝だが、歌手のレベルには若干問題があった。経歴を見るとほとんどの人が音楽学校で声楽を学んでおり、それなりに歌っていたが、歌い方の粗さが気になった。特に主役の二人だけでもきちんとした人を配することが望まれる。
演出も専門家がついているのかどうか不明だが、人の動かし方などはもう少し工夫の余地がある。特に4幕の後半の動きは意味不明。エピローグではお菊さんからの手紙を読んだフランス将校は、手紙を投げ捨てるが、これも本来であれば、手紙を握りしめて自分が誤解していたことを悔やみ、お菊さんへの思いを募らせたほうが、余韻が残って良いのではないかという気がした。台本の指定かもしれないが、考える余地があるのではなかろうか。
前半55分、20分の休憩後、75分程度で、4時30分過ぎに終了した。帰りにスーパーで買い物。暑かったのでカレーを作る。キーマカレーと茄子のカレー。タイの香米。トマトとアボガドのサラダピーナッツ・ソース掛け。飲み物はカヴァ。
今回も非常事態宣言が出ていたので、本当にやれるのか心配したが、何とか無事に公演が行われてよかった。1年前に電子チケットで買っていたが、1年もたつとスマホ上でうまく表示できず、結局は主催者側で用意してくれた紙チケットで入場した。
主催は「日本橋オペラ研究会」というところだが、こうした公演を自力で実現するのはすごい製作力だと感心した。2013年から活動を開始して最初はワーグナー歌劇の抜粋みたいなことをやっていたようだが、2018年にマスカーニの「イリス」を上演しているので、日本を舞台にしたオペラに興味が出てメサジュの「お菊さん」を取り上げたのだと思う。日本を舞台にした作品ではシドニー・ジョーンズの「ゲイシャ」が有名なので、それも見たい気がする。
メサジュの作品では「ヴェロニク」が有名でヒットした作品だが、この「お菊さん」はパリでは10回しか公演されなかった(プログラムに16回と記載されていいるが誤りだろう)失敗作で、その後もあまり上演されていないので、日本初演となっているが、よくぞこの作品を見せてくれたという感じだ。
内容は、ピエール・ロティの小説のオペレッタ版だが、フランス海軍の将校が長崎に寄港して、芸者「お菊さん」に惚れて「結婚」するが、帰国することになり、「お菊さん」を残して帰国するというもので、のちの「蝶々夫人」とほぼ同じ内容。
プログラムの説明によると、ロティ自身の体験を描いたもので、ロティはその後フランスへ戻って結婚、15年後に再び長崎に滞在するが、その時には「お菊さん」のモデルとなったカネさんは再婚していたので会わなかったらしい。これは作品には出てこないが「蝶々夫人」とよく似た展開。
4幕構成でプロローグとエピローグが付くが、ほとんどカットなしで上演したようでえらいものだ。3幕の途中でバレエが入るところは、能楽の踊りに置き換えていた。日本語上演で日本語で歌ったが、歌詞は日本語で聞き取れない部分もあり、日本語と英語の字幕が出ていた。
オーケストラはピアノにパーカッションが加わり、1か所だけトランペットが入った。珍しい演目を見せてくれたことには感謝だが、歌手のレベルには若干問題があった。経歴を見るとほとんどの人が音楽学校で声楽を学んでおり、それなりに歌っていたが、歌い方の粗さが気になった。特に主役の二人だけでもきちんとした人を配することが望まれる。
演出も専門家がついているのかどうか不明だが、人の動かし方などはもう少し工夫の余地がある。特に4幕の後半の動きは意味不明。エピローグではお菊さんからの手紙を読んだフランス将校は、手紙を投げ捨てるが、これも本来であれば、手紙を握りしめて自分が誤解していたことを悔やみ、お菊さんへの思いを募らせたほうが、余韻が残って良いのではないかという気がした。台本の指定かもしれないが、考える余地があるのではなかろうか。
前半55分、20分の休憩後、75分程度で、4時30分過ぎに終了した。帰りにスーパーで買い物。暑かったのでカレーを作る。キーマカレーと茄子のカレー。タイの香米。トマトとアボガドのサラダピーナッツ・ソース掛け。飲み物はカヴァ。