2018年の映画「ビブリア古書店の事件手帖」を衛星放送の録画で観る。三上延原のミステリー小説の映画版。監督は三島有紀子で、主演は黒木華と野村周平。
祖母が亡くなり、その遺品を整理する中で、祖母が大事にしていた夏目漱石全集を、それに挟まれていた値札票の古書店に持ち込むところから物語が始まる。「それから」の巻には、夏目漱石が特定の人に贈った形で書名が入っていたが、古書店の店員はそれを偽物だと判断して、それを祖母が大事にしていた理由を探る中で物語が展開する。
結局、祖母は若い時に夫の経営するする町の小さな食堂で女給をしていたが、その時に小説家を目指す青年と知り合い、深い関係になる。祖母は妊娠して、若い小説家と共に旅立とうとするが、最終的には踏ん切りがつかず、若い小説家の男から貰った漱石の「それから」を大事に持ち続けていたというわけだ。
この若い男と駆け落ちするかどうかのあたりは、なんとなくクリント・イーストウッドの「マジソン郡の橋」を思い起こさせるような描きっぷりだ。映画では、このほかにサブプロットとして、ビブリア古書店が持つ一番の宝物ともいえる太宰治の「晩年」の初版本を巡り、変質狂ともいえるブックマニアとの攻防も描かれているが、今一つメインの話との関係があいまいで、とって付けた感があった。
つまらない映画というわけではないが、映像に凝った割には話が中途半端だなあと感じた。
祖母が亡くなり、その遺品を整理する中で、祖母が大事にしていた夏目漱石全集を、それに挟まれていた値札票の古書店に持ち込むところから物語が始まる。「それから」の巻には、夏目漱石が特定の人に贈った形で書名が入っていたが、古書店の店員はそれを偽物だと判断して、それを祖母が大事にしていた理由を探る中で物語が展開する。
結局、祖母は若い時に夫の経営するする町の小さな食堂で女給をしていたが、その時に小説家を目指す青年と知り合い、深い関係になる。祖母は妊娠して、若い小説家と共に旅立とうとするが、最終的には踏ん切りがつかず、若い小説家の男から貰った漱石の「それから」を大事に持ち続けていたというわけだ。
この若い男と駆け落ちするかどうかのあたりは、なんとなくクリント・イーストウッドの「マジソン郡の橋」を思い起こさせるような描きっぷりだ。映画では、このほかにサブプロットとして、ビブリア古書店が持つ一番の宝物ともいえる太宰治の「晩年」の初版本を巡り、変質狂ともいえるブックマニアとの攻防も描かれているが、今一つメインの話との関係があいまいで、とって付けた感があった。
つまらない映画というわけではないが、映像に凝った割には話が中途半端だなあと感じた。