9月29日(日)の夜に、新宿文化センターで「Let It Be」を観る。17時開演で、一幕70分、休憩20分、2幕60分で、終演は19 時30分ころだった。客席は半分ぐらいしか埋まっておらず、観客層は往年のビートルズ・ファンという感じの年配者が中心。若い人は少ないし、空席も多いので場内の盛り上がりを欠いたコンサートだった。
「Let It Be」という作品は、2012年にロンドンで上演され、2013年にはブロードウェイでも上演。日本でも2014年に公演があった気がする。ブロードウェイの公演では日本人の製作者川名氏もかかわっていたが、客が入らず、5割程度の入りだったので、1か月ちょっとで公演が打ち切られている。それでもツアーであちこちを回り稼いだようだ。世界中にファンは多いだろうから、結構どこでも公演できるわけだ。
それでも、未だ旅回りを続けているのかと思ったら、パンフレットには小さく「パート2」と記してあった。前作の続編みたいなものだろう。
オリジナルの作品では、一幕、二幕を通して、ビートルズのデビューから解散までの歴史的なコンサートを再現したような内容だった。「カヴァーン」でのデビューに始まり、英国の「ロイヤル・バラエティ」や米国の「エド・サリヴァン・;ショー」、「ハード・デイズ・ナイト」「シーア・スタジアム」「サージャント・ペッパーズ」までが前半で、後半は「マジカル・ミステリー・ツアー」「アンプラグド」「アビーロード」「アンコール」となっている。
今回のパート2では、こうした歴史的コンサートの再現は1幕だけにしてしまい、2幕は「もし80年代にビートルズが再結成されていたら」みたいな内容のコンサートになっていた。1幕の構成は「エド・サリヴァン」「日本の武道館」「サージャント・ペッパー」「アビー・ロード」と随分端折っている。
それでも1幕を見ていると、ビートルズは60年代の初めに登場して、激動の60年代を駆け回って60年代に終わったことがよく判る。デビュー当時の歌はまだ50年代の雰囲気を引きずっていたが、60年代の中頃からヴェトナム戦争反対運動が盛んとなり、ヒッピーたちも登場してアメリカや世界中のムードが大きく変わった。そのため、ビートルズの楽曲も60年代後半には大きく変わった印象だ。そうして60年代末にはロックの総決算となったウッドストックがあって一つの時代が終わった感じがする。
今までビートルズが音楽シーンを変えたような気がしていたが、この作品を観て、世の中の変化がビートルズの曲にも影響し、遂にビートルズはその変化に追随できなかったような気がしてきた。
今回の公演では、せっかくの面白い過去の名場面の再現で衣装や髪形の変化を楽しむ場面が減ってしまい、後半の気の抜けたコンサートに変わったため、面白くなくなった。一つ良かったのは、ブロードウェイ版ではポール・マッカートニー役も右利きのベースを使っていたが、今回の公演ではちゃんと左利きになっていたので、この方が盛り上がる気がする。
東京では3日間で5公演をこなし、この後は2週間かけて一夜興行を繰り返して全国を回るようだ。結構ハードスケジュールだなあと感心した。
帰りにはいつものスペインバルで食事。エビのアヒージョや若鳥のローストなどを食べる。
「Let It Be」という作品は、2012年にロンドンで上演され、2013年にはブロードウェイでも上演。日本でも2014年に公演があった気がする。ブロードウェイの公演では日本人の製作者川名氏もかかわっていたが、客が入らず、5割程度の入りだったので、1か月ちょっとで公演が打ち切られている。それでもツアーであちこちを回り稼いだようだ。世界中にファンは多いだろうから、結構どこでも公演できるわけだ。
それでも、未だ旅回りを続けているのかと思ったら、パンフレットには小さく「パート2」と記してあった。前作の続編みたいなものだろう。
オリジナルの作品では、一幕、二幕を通して、ビートルズのデビューから解散までの歴史的なコンサートを再現したような内容だった。「カヴァーン」でのデビューに始まり、英国の「ロイヤル・バラエティ」や米国の「エド・サリヴァン・;ショー」、「ハード・デイズ・ナイト」「シーア・スタジアム」「サージャント・ペッパーズ」までが前半で、後半は「マジカル・ミステリー・ツアー」「アンプラグド」「アビーロード」「アンコール」となっている。
今回のパート2では、こうした歴史的コンサートの再現は1幕だけにしてしまい、2幕は「もし80年代にビートルズが再結成されていたら」みたいな内容のコンサートになっていた。1幕の構成は「エド・サリヴァン」「日本の武道館」「サージャント・ペッパー」「アビー・ロード」と随分端折っている。
それでも1幕を見ていると、ビートルズは60年代の初めに登場して、激動の60年代を駆け回って60年代に終わったことがよく判る。デビュー当時の歌はまだ50年代の雰囲気を引きずっていたが、60年代の中頃からヴェトナム戦争反対運動が盛んとなり、ヒッピーたちも登場してアメリカや世界中のムードが大きく変わった。そのため、ビートルズの楽曲も60年代後半には大きく変わった印象だ。そうして60年代末にはロックの総決算となったウッドストックがあって一つの時代が終わった感じがする。
今までビートルズが音楽シーンを変えたような気がしていたが、この作品を観て、世の中の変化がビートルズの曲にも影響し、遂にビートルズはその変化に追随できなかったような気がしてきた。
今回の公演では、せっかくの面白い過去の名場面の再現で衣装や髪形の変化を楽しむ場面が減ってしまい、後半の気の抜けたコンサートに変わったため、面白くなくなった。一つ良かったのは、ブロードウェイ版ではポール・マッカートニー役も右利きのベースを使っていたが、今回の公演ではちゃんと左利きになっていたので、この方が盛り上がる気がする。
東京では3日間で5公演をこなし、この後は2週間かけて一夜興行を繰り返して全国を回るようだ。結構ハードスケジュールだなあと感心した。
帰りにはいつものスペインバルで食事。エビのアヒージョや若鳥のローストなどを食べる。