“五條の歴史と古い町並み探訪” ウォーキング
当初計画の10月7日(金)が、雨のため10月15日(土)に延期になった。当日は、青空の広がる素晴らしい好天の中、12名の参加者で実施した。
JR王寺駅から和歌山線に乗り、五條駅に到着。参加者のほとんどが初めて乗る路線だ。そこで五條市ボランティアガイドの上野さんと合流して出発。
最初に訪ねたのは、「桜井寺」。この寺は、尊王攘夷の志高らかに倒幕の兵を挙げた「天誅組」が、ここを本陣として五條仮政府と号したところだ。しかし、二日後には、幕府の攻撃であっけなくその夢が破れた。「天誅組」に関しては、最後に訪ねた「代官所長屋門」の資料やビデオ等詳しく学んだ。
五條市はこの地を、明治維新発祥の地として、アピールしている。
暫く歩いて行くと、まるで江戸時代にタイムスリップしたかのような町並みに出た。
江戸時代の民家「栗山家」。建築年代が分かる民家としては日本最古の建物。現在も住居として使用されている。伝統的建物を維持して、保存されていることにみんな感心した。
私達は、ガイドさんの説明で古い町並みの散策を楽しんだ。町並みに合わせた郵便受けも面白い。
吉野川(和歌山では紀の川)の川原の休憩所で昼食。心地よい秋風を受けリラックス。
昔から、荷物運搬舟や、旅客舟で栄えた、吉野川。奈良県を流れていても水の権利は和歌山県にあると聞いて驚き。
明治以来の念願であった五條と新宮をつなぐ五新鉄道は、昭和12年に着工されたが、完成せぬまま幻の路線となった。その姿に、何かはかなさを覚えた。河瀬直美監督の映画「萌えの朱雀」のロケ場所にもなった。
五條新町は二見城主の松倉重政が施工、多くの商人を集め、町の賑わいを作った。重政はその後島原に転符、島原城を建設し、その地で亡くなった。西方寺境内に頌徳碑がある。五條の人たちが彼の功績に感謝している証だと思った。
ガイドの上野さんの丁寧な説明で、おそらく参加者のほとんどが初めて訪れた五條市の歴史を学ぶことができた有意義な機会となった。もう一度違う季節に訪れたいと思う魅力ある地であった。 (内田 堯子記)