三多摩の鐘

The Bells of San Tama -関東のキリスト教会巡り-

感謝のミサ

2012年07月28日 | ミサ聖祭
上智大学クルトゥルハイム
(住所:東京都千代田区紀尾井町7-1)

昨年、私は札の辻を巡礼した後、そこから歩いて「母校」へ寄った。失意の学生時代だったが、2つだけ得るものがあった。レールモントフの『現代の英雄』を知った「ロシア文学」、そしてクラウス・リーゼンフーバー先生の「キリスト教概論」である。ともに一般教養的な科目だが、大学の講義に幻滅していた私に、ようやく学ぶ喜びをもたらした。バブル経済が崩壊しても、相変わらず軽佻浮薄な校風のなかで、当時の私が真理を求めていたのは興味深い(笑)。

戦前に建てられた校舎の2階、その123番教室で、リーゼンフーバー先生の「キリスト教概論」の講義を受けた。ドイツの神学者そのものの先生は、静かな口調で理論的に話されていた。私は毎回のように出席して、熱心にノートをとった。試験の評価は「A」を頂戴し、私の惨めな成績書における数少ない輝く星となった。一昨年、私は聖イグナチオ教会を訪れた時に、リーゼンフーバー先生が「神父」であり、入門講座などを担当されていることを知って驚いた。

7月28日(土)、上智大学のクルトゥルハイム聖堂で、リーゼンフーバー神父が司式される「感謝のミサ」(注)に与った。階段を上がると、2階の香部屋の前に神父様がおられた。「むかし、講義を履修していた者です」と申し上げると、「うれしいですネ、ようこそ」と歓迎してくださった。午後2時、ミサ開祭。神父様は、やはり静かな口調で話されたので、説教が聞き取れなかったのが残念。だが、私には万感胸に迫るミサとなった。次回は前から3列目に座ろう。


四谷キャンパスの上智大学1号館
<私は上智の卒業生ではありません。念のため>

(注):「感謝のミサ」は、主にリーゼンフーバー神父が担当される入門講座や理解講座などの受講者を対象に案内されている。きょうのミサ中には、入門式と洗礼志願式も行なわれた。

◆この日のミサ中の主な歌:
ミサ曲(あわれみ:典礼聖歌207、感謝:典礼聖歌216、平和:読誦)、入祭:典礼聖歌167「わがこころ喜びに」、奉納:典礼聖歌388「ガリラヤの風かおる丘で」、閉祭:典礼聖歌390「キリストのように考え」。福音朗読はマタイ13・24-30。
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