しげる牧師のブログ

聖書のことばから、エッセイを書いています。
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朝の露 <過度のぜいたくによって>

2022-11-19 | 黙示録
「すべての国々の民は、御怒りを招く彼女の淫行のぶどう酒を飲み、地の王たちは彼女と淫らなことを行い、地の商人たちは、彼女の過度のぜいたくによって富を得たからだ。」(黙示録18:3新改訳)
終末に出現する巨大都市バビロンは、人類が営々(えいえい)として築き上げた商業文明の象徴である。▼今日の大都市はほとんどが大きな経済上の繁栄の上に成り立っている。ただし、その繁栄は清く正しい社会と道徳の上に造られたものではなく、欺瞞(ぎまん)、不正、あらゆる形の罪悪、なかでも淫行と貪欲(どんよく)の精神を土台として造られている。諸国の王や支配者たちはその富と繁栄をこよなく愛し、正義を標ぼうしながら、裏では偽りに手を染め、戦争と略奪によって数えきれない人々のいのちを奪い、流血で大地を染めてきた。まさに黙示録のバビロンと呼ぶ大淫婦が世界経済の正体にほかならない。しかもこの淫婦は神の聖徒たちをはげしく憎み、多くの迫害を加えるため、財力をもって諸王をあやつり、動かして来た。すべての時代の殉教者たちは、この女によって殺されたのである。一例を上げれば、ローマの都においてはどれだけ多くのキリスト者たちが血祭りに上げられたことであろう。コロシアムは信仰者たちが獣に食われて死んでいく見せ場であり、何万もの市民たちはそれを見ながら酒盛りをしたのであった。淫婦バビロンはそれをもっと巨大化した都市であろう。しかしその最後は悲惨なものとなる。神は彼女の行いに正しく報いたもうからである。