暇人のぼやき

四十路を越えた廃ゲーマーの徒然日記。

実は微妙に溶けていた。

2022-08-25 20:31:57 | その他趣味
さて、木曜日です。
あと1日頑張ればお休みじゃ。



今日は塗料の話が長くなったので時事ネタはなし。
……もう取り上げるのも嫌気がさすようなネタしかなかったということではない……と言いたかったなぁ。




さて、書くものに困ったらとりあえずいろいろ塗料のうんちくを書いてお茶を濁す我がブログ。
何のかんの趣味の範囲でこういう科学実験的なことをするのと考察するのが好きなんだよねぇ。職業人にゃあ向かない完全趣味人なのであくまでも“それっぽい結果”示せませんが。
一応経験則に基づく記述なのである程度「そういうこともあるかもね」くらいの広い心と生温い目でみてくれれば。

とりあえず今回はよく言われる塗料の食いつきについて。

そもそも塗料の固着にはかなり大雑把に分けて2種類あって、溶剤の揮発により塗料成分が固着するものと塗料そのものが化学変化によって固着するものがある。
もうね、非常に大雑把だけど模型用塗料の場合はこんなモンと認識して良いと思う。

で、その違いをざっくりと図示するとこんな感じ。


ラッカー版


エナメル・アクリジョン版

……エクセルで作ったから見えにくいっすねぇ。
素直に色分けすりゃあよかった。


それでもって、食いつきというのは結局プラスチック表面に塗料がどれだけ付きやすいか(剥がれにくいか)、というもの。こうしてみればラッカー系が剥がれにくいというのはプラスチックの表面を薄く溶かし、そこに塗料が固着するため。
実際、消毒用アルコールなどを使って塗料を剥がすと、うっすらと色が残る。接着剤のように盛大に溶かす訳ではない(というかそんなに溶剤は多くない)ので表層のわずか0.ウン㎜とか0.0ウン㎜とかそんなレベルだろうけど。ラッカー系と水性塗料はほぼ同じ原理で食いつくのだが、水性塗料の方がプラを溶かす溶剤成分が少ないのでラッカーよりは食いつきが悪いとされる理由。
そして、有機溶剤で溶かせない金属などにアクリル系が使いにくいのは表面に癒着できないのでぱりっと剥がれやすくなる、というわけ。そのためのプライマーで、アレを吹き付けるとべたつくのは塗料をひっつける糊の役割があるからなわけだ。

で、エナメルやエマルジョン系(現時点では模型用はアクリジョンのみ、かな?)は塗料そのものが化学変化を起こすことで塗料が固着しているので、基本的にはプラは侵さない。そのかわりというと語弊はあるが、液体のりのような感じで塗装面にへばりつく。なので、剥がれにくさという点ではやはり一歩劣るイメージ。
アクリジョンについてはそのひっつき方が強固なので食いつきは強い。ただし、完全乾燥しない間は剥がれやすいという弱点がある。

で、アクリル系は溶剤揮発だけで塗料そのものの組成は変化しないので溶媒を加えれば再利用できるのに対し、エナメルやアクリジョンは塗料そのものが変化するので再利用できない、ということになる訳だ。

ガンダムマーカーはアルコールに塗料を溶かしているのだけなので、塗料の性質としてはアクリル系の塗料に近いが、アルコールにプラを侵す性質がないため食いつき方としては化学変化系と同じものになる。
使っている感覚としてはペン先から流れさせるためか塗装面にくっつく性質が弱い。

他にも塗膜の強度という部分もあるのだが、こちらは実証も検証も道具がないし、根本的に塗料の組成そのものが大きく影響するだろう、という予想は立っているので、これについてはあまり言及できないかなぁ。

なので、次回は「塗装したときのクラック(劣化)」についての考察を。





あ、ちなみに閃の軌跡3、無事にクリアしました。

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