元・還暦社労士の「ぼちぼち日記」

還暦をずっと前に迎えた(元)社労士の新たな挑戦!ボチボチとせこせこせず確実に、人生の価値を見出そうとするものです。

メンタルヘルス・マネジメントとは?(その5=部下の相談対応 その2)

2012-02-16 05:23:26 | 社会保険労務士
 部下の話を最後まで聞けない理由とは?

 前回、「部下の話を最後まで聞くのは難しい」とし、なかなか最後まで聞く人は、そういないということを申し上げました。これは、その続編であり、メンタルヘルスとしては「傍論」でありますが、その理由として、自分としては、真実をついていると考えたものでありますので、国分康孝氏に語ってもらいます。

 上司の中には部下の話を終わりまで聞かない人がいる。なぜそうなるのか。それには3つの理由があると思う。

 一つは、ものの考えかたに固執しているからである。なぜ自分の考え方に固執するかというと、自分の考え方を捨ててしまったら自分か無になる不安があるからだ。本当に自分に自信がある人は、自分を捨てて無になって、部下の世界に入っていける人である。ここで自分に自信のある人とは、戻るべき自分の原点、あるいは自分のフレイムを有する人という意味である。・・・上司は部下と会話をするときは、自分の考え方を捨てて、手ぶらで部下の世界に入って行って何かをつかんで帰ってこようという気持ちになればいい。

 第2に、人の話を聞けないというのは自分個人の問題がある過ぎる場合である。例えば、自分自身が上司に叱られて気がむしゃむしゃしているときには部下の話を聞く余裕はない。なんとなくさっきの上司のことが頭にあって、「あの野郎」と思っている。であるから、部下の話が聞ける上司というのは、自分の私的な問題を短時間のうちに処理できる人ということになる。(中略)

 第3に、人の話がなかなか聞けない上司というのは、性格的に幼児性の強い人、自己中心的な人である。これは一つ言ったら三つぐらい喋りまくって、「さすが部長ですね」と部下に褒められないと気がすまない。ちやほやされないと気がすまない人のことを幼児的性格という。これも、この幼児性はどこかで満たしてきた方がよい。どこかで満たさないで自分の部下に満たしてもらおうと思ったら、これは無精者である。
(以上、国分康孝著、人を育てるカウンセリング・マインド、PHP文庫)
 
 まず、第2については、納得できるであろう。第1については、いいや俺は人生経験豊富だから、部下の狭い考えを正したいということで説教されることも、ないことはないであろう。しかし、本当にあなたの言うとうりであろうか、胸に手を当ててみた場合に、自分の考えを捨てると不安になるというこのはないだろうか、考えてみる必要がある。私には、少なくともこの指摘にはずしりとくるものがあります。
 さらに、第3についても、私の場合は、言われるとおりであり、そう認めざるを得ない。しかし、この幼児性は、なかなか抜けるものではないので、自問自答しながら進むしかないと考えていますが・・・。
 
 いずれにしても、これらは、心理学者から見た鋭い指摘であります。これらを排除して、初めて「最後まで話しを聞くことが可能」とすれば、本当に難しいと思いませんか。



   #####<いつも読んでいただきありがとうございます。>####


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