元・還暦社労士の「ぼちぼち日記」

還暦をずっと前に迎えた(元)社労士の新たな挑戦!ボチボチとせこせこせず確実に、人生の価値を見出そうとするものです。

組織の限界!!電通事件、安倍総理の真珠湾での不戦の誓い、とある悪質商法から考える。

2017-01-02 05:46:04 | 社会保険労務士
 だからこそ、組織の限界という罠にはまらずに、その組織から離れもっと大きな視点から!!組織に属する限りは難しいのだが・・・

 組織の属している個々人は、組織の忠誠を誓い組織の論理に忠実なのが組織の成果を上げることになる。逆にそのことが、「組織の限界」ともなる。端的に云うと「井の中の蛙」になる。その時代その時代の限界やその地域の限界すなわちグローバルな観点等からみるとどうなのかといった面から、どうしても限界が見えてくるのである。

 今問題になっている電通事件の長時間労働にしてもそうであろう。昔の「エコノミックアニマル」そのものがまだ生きていた会社を感じるのである。今の時代から云うと<*注1>そこから脱皮して、労働生産性から捉えなおさなければいけないということであろう。労働生産性このことは、欧米の経済の会社との比較から、最近よく言われ続けてきたことでもある。もっと世界的な視点からの捉え方をしていかないといけないということでもある。日本の従来の考え方にとどまっている限り、その会社の従来の考え方が変わらず、鬼鉄則が生き続け、そのまま放置されそして自殺者を出したのである。しかし、何らかの外からに力がない限り、組織の中にとどまっている限りは、組織のその文化を壊すことはなかなか困難であろう。今回は、組織は中から生まれ変わることなく、労働基準監督という法律の力を借りて、組織に外からの大ナタをふるったことになるのであるが・・・。そうではなく、組織は、組織自体の中に、外の環境が変わった場合に、組織を生まれ変わる原動力を自ら持っているのが、組織を持続することになり、そのことが会社を永遠に続けさせる力になるというのが正常な組織のありかたと思われる。

 安倍総理が真珠湾を訪問し、不戦の誓いを述べアメリカとの和解の力を強調した。この真珠湾攻撃の先頭に立ったのが、「山本五十六」である。彼のことば、「やってみせ、言って聞かせて、させてみせ、ほめてやらねば、人は動かじ」<*注2>などは、社員教育でよく引用され、組織や人間関係(論)に精通した人物として知られる。けっして好戦的なではなかったといわれる、彼ほどの人間にしても、組織の中で育まれ組織に忠誠を誓う者であるからこそ、組織の文化、組織の論理という「組織の限界」は分からなかったということであろう。今、あの大きな経済力をもったアメリカに戦いを挑むことは無謀に近かったといわれるが、太平洋戦争の火ぶたを切ったのが彼だったのである。もっと大きな目を持ち、もっとグローバルな観点から見ていたらというのは、今の時点でいえることであろう。その点どう捉え、どう考えたかは、彼自身しか分からないが、これも日本海軍という組織の限界だったというしかない。ただ言えるのは、2回の大戦を経験して、どんな状況であろうと「戦争」というのは、それは悲惨な結果を招くだけ、それで勝敗を決してはいけないということであろう。

 筆者の人生を振り返り、学生時代に、その「変な」組織に入りはしなかったが話を何度か聞きに行ったことがある。今思えば、その組織は、私が消費生活センターに勤めていた頃、霊感商法なるものを生み出し、消費者をだまして金を巻き上げていたとされる団体と多分思われるのだが、そのころは、まだ、社会の敵の様相はなかったようも思える。宗教的な様相を帯びていたもの事実で、むしろそのような宗教的な側面からその組織に入っていたものが多かったようである。しかし、その組織に属し、その組織の価値観に縛られその組織の考え方しか行動できなくなり、外の世界が見えなくなる。そして、組織の個人が霊感商法なる反社会的行動に出ることにもなる。決して、個々人はもともと犯罪者ではなく悪人ではない。学生時代のその組織の人間は、むしろ純粋で社会の改善方向の変革を望んでいた人々であったように思える。彼らはその組織という閉ざされた空間の中でしか活きていなくて外の世界の価値観を受け入れなくなってしまっているのであろう。そうである限りは、純粋な彼らには、社会から見てどうなのかという発想は全くないのであろう。この組織の価値観にとらわれている限り、どこが反社会的行動なのかどうかも彼らには分からないと見えるのだが、彼らには「組織の限界」をいう私のこの論理も分からないと思われる。

 、私は、職場という40年近く所属した組織から離れ、まったくその組織から無関係である。その組織に属していた間は、いい意味であれ悪い意味であれ、組織に忠誠を誓い組織人として行動してきた。ときには、やはり外の世界の人からは社会批判されるようなことがあったかもしれない。しかし、こういった組織があって初めて、大きな力を生み出すものであるし、中小の企業を含めて会社組織が日本経済を引っ張ってきたことは疑いのない事実である。

 しかし、「組織の文化」そのものが時代の流れや世界的な視点等から取り残され、逆に「組織」の足を引っ張ることになるのである。ここで「組織の限界」があるという、大きな視点から物事を見ていく必要があるのだが・・・なかなか意識しても難しいのではなかろうか。

 <*注1> サービス残業という言葉が示すように、違法な長時間労働は、少なからず社会的に容認されていたという事実があるようにも感じるのは私だけであろうか。しかし、今回の取り締まりは、優良企業と思われた大会社において、不幸にも過労自殺という事実により、働き方改革も絡みそのような長時間労働を良しとしない政府の強い意志が現れているように思える。
 <*注2> 他にも 「話し合い、耳を傾け、承認し、任せてやらねば、人は育たず」
           「やっている、姿を感謝で見守って、信頼せねば、人は実らず」など、名言あり 

コメント    この記事についてブログを書く
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする
« 就業規則の労働条件がそのま... | トップ | 休憩時間は何時からいつまで... »

コメントを投稿

社会保険労務士」カテゴリの最新記事