思うがままに

Step by Step

バード

2011-04-09 | 映画・ドラマ


1988年

amazonより
クリント・イーストウッド監督作品。天才ジャズマン、チャーリー・パーカーの壮烈な生涯。
ジャズ史にその名を残す天才アルトサックス奏者、チャーリー"ヤードバード"・パーカー。
ジャズの革新"ビ・バップ"を創始し、観客を熱狂させる一方、ドラッグとアルコールに蝕まれながらサックスを吹きまくる。
僅か34才でこの世を去った、チャーリー・パーカーの鮮烈な生きざまと彼の妻チャンの生涯を描く。
演奏はパーカー自身のオリジナルを復元し、レイ・ブラウンら超一流ミュージシャンが共演。
熱狂的ジャズファンで知られるC・イーストウッドが監督し、カンヌ映画祭、他世界各国で絶賛を浴びた。


サラ・ボーンの「バードランドの子守唄(Lullaby of Birdland)」は何度も聴いたことがある
「バードランド」という名前も良く目にした
「バードランド」はチャーリー・パーカーの名前にちなんだジャズクラブの名前、そして「バード」とはチャーリー・パーカーの愛称だったということをこの映画で初めて知った
昔からよくジャズは聴いたが、私の捻くれ根性からチャーリー・パーカーやマイルス・デイビスなどの有名過ぎるミュージシャンをわざと避けるようにしていた
チャーリー・パーカーはアルトサックスの第一人者
だから、私は敢えてまだ若かったフィル・ウッズに埋没して彼のレコードを買い漁った

それは、たまたま入った神戸のジャズ喫茶で彼がリーダーとして結成したヨーロピアン・リズム・マシーンの「And When We Are Young/若かりし日」(ロバート・ケネディへの追悼曲)を聴いたのがきっかけだった
 ( YouTubeでもその演奏が聴けた )

だらだらとネットで調べてみて、この文章に驚いた
『チャーリー・パーカーを信奉し、彼の死後、その夫人と結婚・・・・』

フィル・ウッズはチャンと結婚していた!!
この映画「バード」を観たことで、あの時自分が求めていた先にはチャーリー・パーカーという人が避けて通れない存在だったということに気付く結果となった

さて、この映画でチャーリー・パーカー役はフォレスト・ウィテカー
彼は「ラストキング・オブ・スコットランド」でアカデミー主演男優賞を受賞した
役どころのせいもあるが、あの映画での彼はどうも苦手
笑福亭鶴瓶のような笑い方だから
この「バード」でも同じような笑い方
演技は上手いが生理的に受け付けない
でも、やはり上手い
チャーリー・パーカーって、本当にあんな笑い方をしたのだろうか? あんな人間だったのだろうか?

検視した人が、チャーリー・パーカーを見て60代だと言ったらしい
でも彼は34才の若さでこの世を去った
その言葉の中に彼の人生の縮図を垣間見た思いになった


スパイアニマル・Gフォース

2011-04-09 | 映画・ドラマ


2009年

amazonより
人類滅亡の危機を阻止せよ!
『パイレーツ・オブ・カリビアン』シリーズのJ.ブラッカイマーが贈る、本格スパイ・アクション

見た目はまったく普通のモルモット。
しかし、彼らはスパイとして高度な訓練を積んだFBI特殊スパイチームだった!?
進化したコミュニケーション能力と戦闘技術、そして何より小さく機敏な身体を活かして、難しいミッションに立ち向かっていた。
しかし、ある日、FBIから Gフォース解散の知らせが入り、彼らはFBIに捕獲されることになる。
間一髪で脱出を図るGフォースだが、逃亡の途中で、邪悪な億万長者レナード・セイバーによる想像を絶する破壊的な計画を知る。
「自分たちにしか、人類の滅亡の危機は救えない!」―立ち上がったGフォースは、Gフォース捕獲作戦を繰り広げるFBIの追撃をかわしながら、全米の家庭に送りこまれた殺人マシーンの起動を止めるべく、レナード・セイバーの元に乗り込む!

どのモルモットの声がニコラス・ケイジなのかピンとこない
眼を閉じてじっくり聞いてみるが・・・
この映画は実写とCGを融合させたもの
だからモルモット達の動きが違和感なく観ることができるが、一方CGのモルモット達と実写の人間との間の駆け引きに違和感が垣間見える
逆に言えばCG側を優先させ過ぎたために人間側が中途半端に描かれてしまったということ
ストーリーとしてもモルモット達も面白いのだが、なんか中途半端な映画という印象がする
黒幕が仲間だったはずのモグラ君だったというどんでん返しも、しっくりとしない

シュレックやトイ・ストーリーには遠く及ばない出来だ


菩提樹

2011-04-08 | 映画・ドラマ


1956年

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歌うことの素晴らしさとよろこび
あらゆる困難を乗り越えて歌とともに明るく生きた一家の魂の物語
時代を超えて愛され続ける音楽映画の大傑作

世界にもまれな歌う一家トラップ・ファミリー。
オーストリアの名門貴族一家の7人兄弟姉妹が無伴奏で歌う家族合唱団。
第2次世界大戦前からヨーロッパで活躍、ヒトラーのナチ政権への協力を拒み、一家は自由を求めてアメリカへ脱出して世界的な名声を浴びた。
女主人公マリアの困難にくじけない気骨と信仰、歌うよろこびが胸を熱くする。
名曲の数々、シューベルトの「菩提樹」が感動に満ちたクライマックスを飾る。

映画「サウンド・オブ・ミュージック」の約10年前に作られたトラップ家の物語
どうしても両者を比較して観てしまう
やはり遥かに「サウンド・オブ・ミュージック」の出来が上だ
ジュリー・アンドリュースの光輝くような魅力とクリストファー・プラマーの威厳に満ちた容姿
観る者をわくわくさせるような音楽、映像、語り口、揺れ動く心理表現・・・

ただ、「菩提樹」の方が良かったと思えた所は、入国管理局(?)での歌声(ここは涙涙)と、ラストシーンの「Good Night」と舞台から語りかける所かな?
(だけど、「サウンド・オブ・ミュージック」では渡米してからの話は出てこない・・・)


リトル・ミス・サンシャイン

2011-04-08 | 映画・ドラマ


2006年

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田舎町アリゾナに住む少女オリーブ。
なんともブサイクでおデブちゃんな彼女が、全米美少女コンテストでひょんなことから地区代表に選ばれた。
オリーブ一家は黄色のオンボロ車に乗り、決戦の地カリフォルニアを目指すことに。
人生の勝ち組になることだけに没頭する父親、ニーチェに倣って信念で沈黙を貫く兄、ゲイで自殺未遂の叔父、ヘロイン吸引が原因で老人ホームを追い出された不良ジジイ、そしてバラバラ家族をまとめようと奮闘する母親。
そんな落ちこぼれ家族の、奇妙でハートフルな旅が始まった……!

2006年アカデミー4部門ノミネートし2部門受賞(お爺ちゃん役のアラン・アーキンが助演男優賞、脚本賞)
まだちっちゃなオリーブ役の女の子が助演女優賞にノミネートされたことでも話題となった作品
助演女優よいうより主演女優としてノミネートされても良いくらい目立っていた
最後のお爺ちゃん直伝のダンスを踊るオリーブがめっちゃ可愛い
そこに家族も乱入して、ミスコンも騒然
このシーンがスカーっとして実に心地よい
もっと感動的な映画かな?と期待して観たのが少し災いしたかも・・・
それでも結構楽しい映画だった


フロスト×ニクソン

2011-04-07 | 映画・ドラマ


2008年

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米テレビ史上最高の視聴者数を記録したショウビズ界の伝説
アカデミー賞受賞監督が、世界中を驚愕させた実話を映画化!

1974年、ウォーターゲート事件の汚名にまみれ、チャード・ニクソンは大統領を辞任する。
“アメリカ歴史上、自ら辞任した初の大統領”という不名誉なタイトルをまとうが、事件に関する特赦を得、追訴を逃れ政界を去っていった。
しかし、任期中の偉業をアピールすることで汚点を消すことを目論む彼はついに、3年間の沈黙をやぶってウォーターゲート事件を含む単独インタビューに答えることを承諾する。
ニクソンが選んだインタビュアーの相手は、英・豪で活躍し、これを機会にアメリカ進出を目指すコメディアン出身のセレブなテレビ司会者、デビッド・フロストだった。
誰もが意外な取り合わせに驚くが、お気軽なテレビの司会者フロスト相手のインタビューは、ニクソンにとって楽にこなせ、また、インタビューでアメリカ国民の心をとらえ政界復帰へチャンスを与えるもののはずだった。
しかしながら、それぞれがブレインを抱え取り組むインタビューは、まさに頭脳戦による格闘技。
ニクソンは、糾弾から逃れることができるのか?
フロストは、国民への謝罪を勝ち取れるのか?
4500万人が目撃したインタビューとその裏側で起こっていた頭脳戦を完全映画化!



2008年アカデミー賞で5部門ノミネートされた(受賞無し)話題作
インタビュー形式がメインの映画って初めて観たかも知れない
フランク・ランジェラとマイケル・シーンやそのサポーター達の駆け引きが意外と面白くて時間を忘れてしまうほど
インタビュー最終日の息詰まるようなやり取りやフランク・ランジェラの表情に、こちらもため息が出た

「私はあの夜、本当に電話したか?」
  「はい」
「何か話し合ったか? 重要なことを」
  「チーズバーガーです」
「チーズバーガー?」
  「失礼します」

プレゼントされたイタリア製の靴を手に取り、海を眺めながら物思いにふけるニクソンの後ろ姿
「チーズバーガー」の意味を探っていたのだろうか?
いいラストシーンだ


トウキョウソナタ

2011-04-07 | 映画・ドラマ


2008年



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カンヌ国際映画祭「ある視点」部門・審査員賞受賞!
巨匠・黒沢清の新たなる境地が、世界中から大絶賛の家族映画!!

ボクんち、不協和音。
お父さんも、お母さんも、お兄ちゃんも、そしてボクも――みんなナイショの秘密をもっている。
舞台はトウキョウ。
線路沿いの小さなマイホームで暮らす四人家族のものがたり。
リストラされたことを家族に言えないお父さん。
ドーナツを作っても食べてもらえないお母さん。
アメリカ軍に入隊するお兄ちゃん。
こっそりピアノを習っている小学六年生のボク。
何もおかしいものなんてなかったはずなのに、気づいたら家族みんながバラバラになっていた。
いったい、ボクの家で何が起こっているのだろう?


NHKプレミアム 『山田洋次が選んだ日本名作100選』 第3作目
私の単なる先入観からかも知れないが、役所広司その人とその演技がどうもこの映画の中では場違いな感じがした
監督の狙いは何だったのか分からないが、そのシーンさえなければめちゃめちゃ好みの映画だと思えた
香川照之の演技はとにかく凄い
家族の中の気だるく無機質っぽい雰囲気とそれぞれバラバラな関係が、やがて息子のピアノの音色と共に蘇って行くラストシーンはジーンとした
足音とパイプ椅子を片付ける効果音と共に映画は終わる
まるで監督自身が動き回りながら『この映画 如何でした?』と私に問いかけているような錯覚さえ覚えた
そんな小難いエンディングに ふと くすっ となった


二十四の瞳

2011-04-06 | 映画・ドラマ


1954年




NHKプレミアム 『山田洋次が選んだ日本名作100選』 第2作目
小豆島にある岬の分教場には二度訪れたことがある
「二十四の瞳」という映画は知っていたが観たことがなかく、今回初めて観ることができた
映画が撮られた当時の小豆島の山々はモノクロ映像ながら殺伐としたもので私が見た緑の山並みと様相が違って見えた
しかし、綺麗な海と空と子供たちの初々しさ、大石先生の生き生きとした躍動感が胸に熱く伝わってくる
戦争に巻き込まれて行く教え子、貧しい生活の犠牲になって奉公に行く教え子、飢えのために死んでいく教え子、そして我が子
やがて戦争が終わり、大石先生はまた教壇に立つ
教え子たちは大石先生の歓迎会を催す
集まった教え子は7人、5人が既に他界
教え子たちから贈られた自転車に乗り、今日も岬の分教場に通う大石先生の後姿で映画は終わる

ちょっと気になったのが、子供たちの会話が聞き取り難かったこと

それでも泣ける映画はいい・・・


東京物語

2011-04-05 | 映画・ドラマ


1953年



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日本映画を代表する傑作の1本。
巨匠・小津安二郎監督が、戦後変わりつつある家族の関係をテーマに人間の生と死までをも見つめた深淵なドラマ。
故郷の尾道から20年ぶりに東京へ出てきた老夫婦。
成人した子どもたちの家を訪ねるが、みなそれぞれの生活に精一杯だった。
唯一、戦死した次男の未亡人だけが皮肉にも優しい心遣いを示すのだった…。
いまでは失われつつある思いやりや慎ましさといった“日本のこころ”とでもいうべきものを原節子が体現している。
家でひとり侘しくたたずむ笠智衆を捉えたショットは映画史上に残る名ラスト・シーンのひとつ。


NHKプレミアムで『山田洋次が選んだ日本名作100選』が始まり、その第1作目が「東京物語」だった
原節子の美しさ、笠智衆、東山千栄子の素朴な人間味が胸に染みて知らず知らずのうちに涙が溢れる

田舎の母を思い出した
また連れて来てあげよう


ナチュラル・ボーン・キラーズ

2011-04-04 | 映画・ドラマ


1994年

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伝説の鬼才対決! オリバー・ストーン × クエンンティン・タランティーノ!

52人もの人間を殺害し、史上最悪の殺人犯として世界にその名をとどろかせたカップルがいた。
ミッキー&マロリー。
彼らはマスコミの激しい報道合戦により、いつしか若者のヒーローとして奉り上げられていく。
自身の欲望のため、彼らを追う暴力刑事スキャグネッティによってついに逮捕されたふたりだが、その人気は止まるところを知らない。
逮捕から一年後、視聴率アップを狙うTVキャスター、ウェイン・ゲールがミッキーへの監獄内独占インタビューを生中継で決行する。
しかしそれは恐るべき大暴動への始まりだった!
シュールで鮮烈なイメージショット、75曲もの音楽のコラージュと、斬新な表現技法で観るものに強烈な印象を与える、問題作。

何とも奇妙な映画
細切れの編集とアニメの挿入
何のためらいもなく人を殺す二人
TVキャスターも刑務所所長も囚人たちも狂気の世界へ埋没して行く
もう観るのをやめようと何度も思ったが、知らず知らずの内に映画の中にのめり込まされる
ドキュメンタリータッチを駆使したカメラワークも凄い
ホント 何とも奇妙な映画

ミッキーは言う「人は色んな生き物を殺して生きている」
それを言われると具の根も出ない


沈黙の鉄拳

2011-04-03 | 映画・ドラマ


2009年

amazonより
スティーヴン・セガール主演最新作!
悪徳警官 VS オヤジ  マフィア VS オヤジ

元特殊部隊のシェーン・ダニエルズは、無実の罪で6年間投獄される。
冤罪が認められるも、出所後すぐに暴力事件を起こし、逃走するはめになる。
その間、警察と中国人のいざこざに巻き込まれたシェーンが見つけたのは、大量の札束と、トランクの中の美女ティアだった…。

「刑事ニコ」で初めて知ったスティーブン・セガール
彼が好きだからこのシリーズは殆ど観ている
昔に比べ脂肪が付き過ぎてるけど相変わらず格好いい
カメラワークも上手く処理して、最近の中では結構見られる部類の作品になった
でも、もっとストーリーにヒネリが欲しいところ