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苦を糧に時代を切り開く女性ー矢嶋楫子・荻野吟子

2018-11-18 18:53:29 | 日記
幕末から明治にかけて注目される人物はどうしても西郷隆盛や大久保利通・木戸孝允に行きがちであるけれど、同じ時代に女性として苦労してその苦を糧にしながら激動の時代を切り開いてきた女性がいます。当時は男尊女卑の風潮の中、苦労しながらもその体験を活かして明治に教育者として活躍した矢嶋楫子、女医として活躍した荻野吟子です。二人とも幕末の時代に生まれ矢嶋梶子は熊本の武家の生まれ、荻野吟子は熊谷の大庄屋の生まれで結婚するも離縁します。当時のしきたりでは離縁することは大変なことで回りから蔑まれ行き場のない苦労をしますが、明治の世に入って矢嶋梶子は教育界に荻野吟子は医療界に、まだ女性は誰一人としていない業界に飛び込んでいきます。もちろんそこには幕末明治を生きた人物の引き立てもありましたが、自らの苦の体験をむしろ糧として、それぞれ教育界・医療界に活かしていきました。どんな時代にも苦は苦として体験しながらも、数少ない人の出会い支えをもらい時代を切り開く女性がいると本を読みながら感動しました。

矢嶋梶子を取り上げた小説:三浦綾子「われ弱ければ」
荻野吟子を取り上げた小説:渡辺淳一「花埋み」
コメント
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