「おれはまたさし搗といふのもやつたことがある。これは一番米が減らないよ。元来おれは貧乏だつたから、自分で玄米を買つて来て、そしてこのさし搗をやつたのさ。この頃は妻と二人暮しだつたから、妻が病気でもした時には、おれは味噌漉を下げて、自分で魚や香の物を買ひに行つたこともあるよ。今の若い者らが、時にはおれのところへ来て、無心をいふから、その時はおれの昔話をして聞かせるとの、それでは飯が食へませんといふよ。まあ呆れるではないか」(勝海舟「氷川清話」より)
何事も体験ということですか。なにか貧乏というところに親近感を感じてしまいます。
何事も体験ということですか。なにか貧乏というところに親近感を感じてしまいます。