笑顔の江川

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裁判の支援に関わって思うこと

2013-04-08 20:27:53 | 日記

私は薬害エイズ被害者との出会いから薬害エイズ訴訟や薬害肝炎訴訟の支援活動に関わってきましたが、裁判の支援に関わっていつも思うことは、こんなに苦労してまで裁判をしなければ被害者の思いは達成できないのかということ。被害者が国を相手に裁判するということは大変なことです。被害者へのバッシングも大変なものです。「お金が欲しいのか」とか「国を相手にするとはなにごとか」とか・・・被害者とお話をしてお金目当ての人はおりません。むしろ二度とこのような悲惨な問題を起こしてほしくないと、薬害が起きる社会をなんとかしたいという思いが伝わってきます。

もちろん裁判は被害救済の制度として大切なことは分かります。現に薬害エイズの裁判で国と和解して国に対してエイズ治療体制の確立を求めて、その後の治療体制は進展して、薬害エイズ被害者だけでなく多くのHIV陽性者の命は救われています。被害者が勇気を持って裁判をしなければ、ここまでエイズ治療体制は進んでいなかったでしょう。薬害肝炎の裁判でも国との和解後に国会で肝炎対策基本法が成立して肝炎治療体制が進んでいます。被害者の勇気ある行動が自分のことだけではなく他の多くの患者を救っています。しかし、ここまでしなければ国は動かないという現状も考えなければなりません。そして薬害被害者が訴え続けても薬害が繰り返し起きているのも現実です。

さて、今週金曜日の12日には最高裁判所で発売当初多くの副作用死を出した抗がん剤イレッサ問題の薬害イレッサ訴訟の判決があります。すでに被告国にたいする上告は棄却され原告被害者の敗訴が確定していますが、被告企業に対する判決があります。この裁判でも原告遺族はそ苦労をしています。しかし、裁判をすることによって抗がん剤ちりょうに対するいろいろな動きも出てきました。以前、副作用救済制度がない抗がん剤について検討する動きがでたりす。二人に一人ががんになるという時代に被害者はがん患者の命の尊さを訴えています。12日の判決で薬害イレッサ問題が終わるのではなく、正に判決を機会にどうあるべきか考えていかなければなりません。

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