コタツ評論

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水村山郭不動産の番外にして本命!

2014-06-12 12:37:00 | ノンジャンル
当ブログでは、これまで2回にわたり、週刊新潮の巻末グラビア企画「水村山郭不動産」物件を紹介してきました。

誰かいっしょに住まないか?
http://moon.ap.teacup.com/chijin/1203.html
誰も住まない
http://moon.ap.teacup.com/chijin/1212.html

少子高齢化と経済のグローバリゼーションが相まって、日本の農山村に人が住まなくなりました。おかげで、都市部に暮らす私たちからみれば、信じられないような値段で、豪農の屋敷や暖炉付きの別荘などが、広々とした敷地や農地、裏山込みで売りに出されているのに驚いたからです。

都会で賃貸集合住宅暮らしや狭小の持ち家に住む者なら、自分の生活を変えるきっかけや期待は、せいぜい新しい電化製品を買うときぐらいでしょう。このジューサーを買ったら、毎朝、自家製青汁が飲めるかな。冷蔵庫の棚が円形で回転式なら、奥にあるものが取りやすいな。そんな「夢」くらいしか見させてくれないものです。

「水村山郭不動産」には、私たちでも手の届きそうな2000万円以下という価格で、数百坪から数千坪の土地付き戸建てが、田畑や山林など生産手段込みで紹介されるのですから、「こんな家に住めたら」「こんなに土地があったら」と想像の翼を広げて顔がほころんでしまうのは、なにも私だけではないはずです。

ところが、現実は「水村山郭不動産」よりはるかに先にいっていました。もうね、想像の翼はたたんで、電卓を探してください。2000万円どころか、軽自動車を買う金で買えます。一読したら貯金や年金の計算をはじめ、軽自動車の中古の値段を調べなきゃなりません。



日本で築160年の古民家を土地付きで買ったけど何か質問ある?
http://sow.blog.jp/archives/1004281287.html

物件概要

敷地:2.2エーカー(約8,900㎡、約2,673坪)
上物:築160年の茅葺き古民家
価格:1万ドル(100万円)
所在:京都府の田舎

諸費用:
エージェントに6万円(600ドル)
司法書士に14万円(1400ドル)
ほか不動産取得税
固定資産税は年約2万円

その他:
電気・プロパンガス・水道・インターネット可

蔵にツキノワグマが冬眠していたそうですから山奥ですね。コメントで椎茸栽培を勧められています。アレックス・カーという名前が出てきますが、当ブログでも彼の本を紹介したことがありました。ついでに、アーサー・ビナードという日本語で詩文をものする在日アメリカ人の本もおすすめです。えっ、100万円もない? あきらめなさんな、借りればいい。100万円の物件なら、月1万円も払えばじゅうぶん。廃屋になるくらいなら無料でもという物件もあるはずです。
 
(敬称略)