コタツ評論

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美しい国

2022-08-07 10:00:44 | 政治

NHKやTV朝日、朝毎読などの主要メディアが安倍元首相の「国葬」に足並みをそろえて、その銃殺事件の背景となる旧統一協会と自民党の癒着に蓋をする報道姿勢をみせているなか、きわめつきのスクープが出ました。

赤旗が報じた内容を日刊ゲンダイが紹介した記事をyahooが配信していますが、たぶん、主要メディアは無視することでしょう。

旧統一協会の関連団体幹部が自民党員となり、その総裁選では安倍元首相に投票したという証言は、安倍政権の成立に深刻な疑義をもたらすものです。

旧統一教会は自民党総裁選にも関与か…関連団体幹部「安倍さん応援し投票」と衝撃証言!https://news.yahoo.co.jp/articles/d2f9ead67c223e91835c4bf9dfa6cc409c0fb335

癒着とは、<皮膚・膜などが、炎症(えんしょう)などのためにくっついてしまうこと。比喩的に、立場が違うのに利害を共通にする両者が、ぴったり結びつき合うこと>です。

第一次安倍政権が瓦解し、民主党に政権を奪われたという「炎症」を起こしたのを契機に、旧統一協会と安倍元首相は、それぞれの利害のために、「癒着」したと容易に考えられます。

ただし、政府自民党はもちろん、創価学会を母体とする公明党の与党に、この醜い「癒着」を検証する調査委員会を設置する動きはまったくありません。

野党が追及しようにも国会は開かれず、マスメディアは後追い報道にも及び腰なので、検証報道する気などまるでないようです。

(止め)

 

 

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地下室の対話

2022-05-10 00:23:00 | 政治
私たちは敵になるしかないー地下室の対話
https://acrobat.adobe.com/link/track?uri=urn%3Aaaid%3Ascds%3AUS%3Aa8da56aa-a156-3fe9-9b45-793d460b4233#pageNum=1

長文ですが、ウクライナ戦争に関心がある人なら、その関心を行方知れずにしない優れた記事です。

ウクライナ北部の村に住むホルボノスさん一家がロシア軍の侵攻から占領を受けて3週間、5人のロシア兵との共同生活を余儀なくされた体験から、そこで交わされた対話こそ戦争終結への道筋を示している、と筆者は衝撃を受けます。

共に食事をし、酒を飲み、ときには地下室から出てタバコを吸い、わずかに残された一家の小さな果樹園を歩き、お茶になる野草を摘みながら、セルゲイとイリーナ夫妻はロシア兵たちと対話を重ねていきます。

そこで生まれた信頼関係から、「私たちは敵になるしかない」と怒りを口にするセルゲイさんと口籠るロシア兵たち。その対話は、灯りの乏しい地下室に張り巡らされた「ウクライナにおけるプロパガンダ戦線の縮図」から、地上の眩しい陽光を透き通らせた葉脈を互いに見つめるような展開を迎えます。

「私たちは敵になるしかない」という認識の充当への怒りとなり得ることを筆者は論考していきます。

いま現在、日本ではロシアのウクライナ侵略を受けて、軍拡と核シェアに政府自民党やマスコミは世論を誤導しようとしています。戦争ができる国となるために、国民主権を制限する憲法の改悪が勧められています。

プーチンのロシアに侵略されないために、あるいは習近平の中国に屈しないために、プーチンや習近平に倣って、権威主義的な国柄に変え、軍拡を進め、核兵器を持とうとしています。

「私たちは敵になるしかない」からです。今日、いや昨日、プーチンがモスクワで演説したように、「国を脅かす敵と戦うことが唯一の選択肢」だからです。

ただし、筆者は不戦(戦わず)の人ではありません。サイバー攻撃を含めてもなお前時代的なプーチンの戦争を止める、現代的な戦略や戦術の「道筋」を提言もしています。

https://twitter.com/i/status/1522700076631703552

(止め)
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戦争の背景2題

2022-04-04 00:12:00 | 政治


ロシアはなぜ負けるのか?
https://twitter.com/karizo2022/status/1509894208102203393

開戦一週間でこの凄まじいツイート。「特別軍事作戦」とするプーチンの「誠実」、ショイグの邸宅写真など、興味深い指摘の数々。

第二次大戦のナチスドイツへソ連の勝利もアメリカの軍事援助があったればこそという別の資料も読み、アメリカ並びに欧米各国の武器支援がどれほどウクライナ軍善戦に寄与したかを理解できた。

ソ連がナチスドイツを撃退できたのは、冬将軍とアメリカのおかげだった。日独と同時に戦争でき、ソ連をも軍事援助できたアメリカの莫大な生産力!

ロシア軍は韓国に攻め入った北朝鮮軍のようなものだったのか!

style="color:blue">https://twitter.com/karizo2022/status/1509150272458997760

ロシア兵には契約兵と徴集兵の2種類があり、徴集兵の多くは20歳前後の戦争未経験の若者が多かったので、練度士気ともウクライナ軍に劣ったといわれている。

また、その多くがロシアの辺境各地、モンゴル国境に近いブリヤート族やダゲスタン出身の兵士から集められている。シベリア鉄道で旅したことがあるが、沿線住民で占められる乗客の多くは、髪黒く背は低い肌浅黒のアジア人の風貌だった。

金髪碧眼長身のモスクワやサンクトペテルブルクの若者が戦死すれば社会不安となるが、辺境の少数民族の若者の悲劇など誰も気にしないわけだ。

けっして死ぬことはない「ジジイが戦争を始め、オッサンが命令し、若者が死んでいく」(大橋巨泉)のが戦争の実相である。罪もない一般市民や子供が巻き込まれて殺されていく悲劇が言及されるが、まずもって殺し殺される若い兵士の惨劇なのだ。

(止め)

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右や左の旦那様〜

2022-03-27 19:22:00 | 政治
<今週のすぐに使える英語表現>
If Russia stops fighting, there will be no war.
If Ukraine stops fighting, there will be no more Ukraine.


ロシアが攻撃をやめれば、戦争はなくなる
ウクライナが戦いをやめれば、ウクライナという国はなくなる

3月25日https://twitter.com/kemohure
太田光「正義は人の数だけあるから、何が正しいなんて誰にも言えないんだよ」 オーストリア大使「我々は中立国であり(略)中立性について知っている。ただ、中立というのは、国際法の侵害に直面して、いかなる立場も取らないということを意味しない。犠牲者と侵略者の明確な区別を支持する」国連安保理

西の「ほんこん」東の「太田光」か。「ほんこん」は視ていないのでほとんどわからないが、「太田光」のコメントもたいてい拙い(まずい)。黙っときゃいいのに、と思う。

3月26日 小田嶋隆のツイッター
「正義は人の数だけある」って、言いかえれば「私には定見がありません」ということだぞ。もっと言えば「オレには善悪がわかりません」「オレは道徳を無視します」「オレは単に強い者に従うヘタレです」「オレはバカです」「オレは腐れ芸人です」という意味にもなる。あわれな人間だよね。

むろん、これらは芸人に限らず誰にでも大なり小なり思い当たることだが、TVで伏し目がちに言い澱みながらも、場違いな「正義論」を披歴する意味は、「オレは単に強い者に従うヘタレです」というメッセージ以外に見当たらない。

いや、太田光はTV芸人のなかでは反骨の毒舌で知られているという声もあろう。が、北野たけしや立川談志にはじめて会ったときの感激と緊張を語る太田光の動画を見ると、Netflix映画「浅草キッド」で描かれたように、深見千三郎という当時まったく売れていない浅草芸人に、夢中になって師事した北野たけしとは違うと思ったものだ。

先輩を立てることにやたら忙しげな他の芸人にも共通するが、敬意を払うとヨイショ、あるいは恐縮するの区別がつかない。つまり、上下関係とダチしかいない。それはそれぞれの勝手だが、それなら社会を政治を正義を語るべき必要はないはずだ。

理系の人が研究室や実験といいますが、そこらの学生がやる意味があるんですか。二流三流大学の研究とは、既に発見されていることの単なる確認やトレースではないのですか?
https://jp.quora.com/

人文や社会科学系にはあまりピンとこないところが寂しいが、大学の研究予算の「選択と集中」政策がどれほど「非科学的」か。実利をもたらす研究を「選択」して予算を「集中」させればよいとは、「当たる宝くじを買えばよい」に等しい与太話だとよくわかる回答だった。

しかし、そんな「選択と集中」を押しつけられて、研究や科学の専門家たる大学人が唯々諾々と従ってしまう疑問への回答は書かれていない。

(敬称略 止め)

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リッケンのフエルワカメちゃん

2022-03-18 00:52:00 | 政治
立民・泉代表、ゼレンスキー氏演説前に「首脳会談と共同声明が条件」
https://news.yahoo.co.jp/articles/06131655bec5112b19edc1ad1dee59d9ca9fc248

他国指導者の国会演説は影響が大きい。私は日本の国民と国益を守りたい。だから国会演説の前に『首脳会談・共同声明』が絶対条件だ。演説内容もあくまで両国合意の範囲にすべき。それが当然だ。

いったい、何がいいたいのか意味不明です。これはもちろん、先のアメリカ議会でのゼレンスキー演説を踏まえての発言だからです。

ウクライナのゼレンスキー大統領は、アメリカ議会でオンラインの演説をするなかで、ウクライナへのロシアの侵攻を、9.11のアメリカ同時多発テロや日本軍の真珠湾攻撃を引き合いに出して、満場のスタンディングオベーションで応えられました。

立憲の泉代表は、2001年の9.11と1941年の真珠湾攻撃と2022年のロシアのウクライナ侵攻を同じように扱われることに異議があるのでしょう。

日本は違うと彼は思い、日本政府や国民もそう考えていると思うからこそ、ゼレンスキー大統領の日本の国会演説に、「(国民と国益への)影響が大きい」と難色を示したのです。

それでも演説させるのなら、事前にその発言内容をチェックし、日本側の同意と「共同声明」の縛りが必要だと岸田首相に要求しているのです。

ゼレンスキー大統領も日本の支持と支援に感謝し、引き続きより一層の助力を求めているはずだから、当然のことだろうというわけでしょう。

ならば、起立拍手してゼレンスキー演説を讃えたアメリカ議会に向けても、「同列視は心外」と釘を刺せばよかったのに、断固たる口調ながら言葉を濁したのです。

私は、立憲の泉代表のようには考えません。今回のロシアのウクライナ侵攻がナチスドイツに擬せられる以上に、日本が中国大陸へ侵攻したやり口にも酷似していることを知るからです。

「プーチンは気が狂ったのか?」という声をよく聞きますが、プーチンが「気が狂った」のなら、ヒトラーも東條英機も「気が狂った」ことになります。

ヨーロッパ諸国はナチスドイツの侵略を記憶し、中国をはじめアジア諸国は、日本の侵略を記憶しています。そのやり口は、ほとんど同じです。

国土を防衛するため、自国民を保護するため、そう侵攻を正当化し、偽情報に基づき、被侵略国を責め、領土の割譲を迫り、傀儡政権を樹立する。

「狂気」は人それぞれですが、「侵略」は同じ顔をしています。だから、「侵略」と呼ばれるのです。

たとえば、中国人をはじめ、アジアの人々に、私たち日本人は、ゼレンスキー大統領が真珠湾攻撃の日本と、9.11テロや今日のロシアのウクライナ侵攻を一緒くたにしたことで憤慨していると言ってご覧なさい。

はたして、「そうだ、日本とは違う」と同意同感してくれるでしょうか?

立憲の泉代表の意図とは違いますが、私もゼレンスキー大統領の国会演説はなるべく避けた方がいいと思っています。

ドイツやイギリス、アメリカに続いて、日本の国会でゼレンスキー演説が行われることは、日本の国際的な地位や影響力を高める絶好の機会です。しかし、その反対の結果も想定されるからです。

ゼレンスキー演説に注文をつけたいという立憲の泉代表の発言もその一つですが、国際的な恥を晒すことになりはしないかと懸念しているからです。

ゼレンスキー演説は、イギリスやドイツの国会などで行われたときは、同時通訳者が泣き崩れたり、涙声になったりするほど感動を呼び、名演説と議員たちから拍手喝采を浴びています。

日本の国会ではどうなるか、容易に想像がつきます。

感動を呼ぶどころか、居眠りしたり、スマホを眺めていたり、雑談したり、ヤジを飛ばしたり、感想を求められれば、頓珍漢な所見を述べたり、早く降伏した方がいい、と冷笑したり、だから、核兵器を放棄すべきじゃなかったんだと息巻いたり、そんな反応が予想されます。

そうした国会議員たちの映像が世界配信されれば、ウクライナだけでなく、世界の人々をがっかりさせ、欧米諸国からは侮りを受けるだけです。これが強面のプーチンなら、みな襟を正して聞くはずですが。

さらに、ゼレンスキーはけっして同情を買う「物乞い演説」をしないと考えられます。ドイツでもイギリスでもアメリカでも、不十分な経済制裁などについて具体的な事例を挙げて、手厳しく批判しています。

立憲の泉代表が危惧するように、日本国民と国益に大きな影響を与えることを言うでしょう。たぶん、相変わらずロシアから海産物やエネルギーを買い続ける日本を批判し、しかし、かつての「侵略国」から立ち直った日本を讃えるでしょう。

それが、「国際社会」の「常識」だからです。議場が騒然となるのが目に浮かぶようです。

(止め)





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