警察を辞めた話
https://www.keikubi.com/entry/2018/10/28/175934
これは知りませんでした。私の見聞でも、警察と自衛隊は虐めが横行する最悪のブラック職場です。ブログにも、赴任してきた準キャリアに虐め抜かれて福島県県警のノンキャリ幹部2人が自殺した事件について紹介したことがありました。
この事件も、虐めによって書類仕事が滞留して、部下や仲間たちに迷惑をかけた責任をとり、併せて準キャリア課長に滞留している書類にハンコを押してもらおうという自裁でした。日本の「自己責任」とは詰め腹のことなのです。理非もなけけば神仏もない、地獄のルールです。
ただ、こうした「虐め」による組織の維持は、かの有名な旧軍の内務班の「伝統」から続くもので、また、とくに日本や日本人に限った話ではなく、アメリカの軍隊を扱った映画ではポピュラーな題材であり、ロシアの軍隊の虐めの酷さはドキュメンタリTVにもなっています。
ただ、日本のほうが、虐めに抵抗したり、告白や告発したりする個人がはるかに少ない気はします。上記の「ハルオサン」のような人がきわめて稀なのは、社会が世間が「弱者や少数者の声」を聴きたがらない権威主義にくわえ、集団主義の抑圧を「多数決の正当性」と曲解しているからではないかと思えます
「ハルオサン」にみられるように、「弱者」どころか、なかには強靭な精神の持ち主もじつはいるのですが、普通の人は、私もそうですが、組織や集団主義が嫌なら降りるしかありません。
今週の週刊文春の万城目学のエッセイ「私が会社を辞めた理由」のなかで、大手繊維会社に就職して、新人研修後の役員を囲む食事会で、先輩の心配りで女子が役員の両隣に席を宛がわれたのを見て、「とても嫌だった」と語っています。
若い頃、少し交流があったエッセイストの玉村豊雄さんも、フジTVに就職して新人研修でマラソンをさせられ、走り終わったその足で人事部員に「辞めます」と告げ、そのまま走って帰ったという話を書いています。
「ハルオサン」は警察学校という組織によって残酷な「自己責任」を取らされ、その後10年以上もかかって本来の意味での自己責任として、その凄絶な顛末を冷静に検証して明らかにした事例ですが、東京新聞の望月衣塑子記者は現在進行形です。
菅官房長官と記者会見の司会をする広報担当による、実質的な「質問拒否」を目の当たりにしながら、黙々とPCを打ち続ける他社の記者たちの姿こそ、「虐め」の本体です。陰日向なく「ハルオサン」を追いつめ、辞めさせた「同期」や「警察学校の教官や校長」がここにもいます。
(止め)
https://www.keikubi.com/entry/2018/10/28/175934
これは知りませんでした。私の見聞でも、警察と自衛隊は虐めが横行する最悪のブラック職場です。ブログにも、赴任してきた準キャリアに虐め抜かれて福島県県警のノンキャリ幹部2人が自殺した事件について紹介したことがありました。
この事件も、虐めによって書類仕事が滞留して、部下や仲間たちに迷惑をかけた責任をとり、併せて準キャリア課長に滞留している書類にハンコを押してもらおうという自裁でした。日本の「自己責任」とは詰め腹のことなのです。理非もなけけば神仏もない、地獄のルールです。
ただ、こうした「虐め」による組織の維持は、かの有名な旧軍の内務班の「伝統」から続くもので、また、とくに日本や日本人に限った話ではなく、アメリカの軍隊を扱った映画ではポピュラーな題材であり、ロシアの軍隊の虐めの酷さはドキュメンタリTVにもなっています。
ただ、日本のほうが、虐めに抵抗したり、告白や告発したりする個人がはるかに少ない気はします。上記の「ハルオサン」のような人がきわめて稀なのは、社会が世間が「弱者や少数者の声」を聴きたがらない権威主義にくわえ、集団主義の抑圧を「多数決の正当性」と曲解しているからではないかと思えます
「ハルオサン」にみられるように、「弱者」どころか、なかには強靭な精神の持ち主もじつはいるのですが、普通の人は、私もそうですが、組織や集団主義が嫌なら降りるしかありません。
今週の週刊文春の万城目学のエッセイ「私が会社を辞めた理由」のなかで、大手繊維会社に就職して、新人研修後の役員を囲む食事会で、先輩の心配りで女子が役員の両隣に席を宛がわれたのを見て、「とても嫌だった」と語っています。
若い頃、少し交流があったエッセイストの玉村豊雄さんも、フジTVに就職して新人研修でマラソンをさせられ、走り終わったその足で人事部員に「辞めます」と告げ、そのまま走って帰ったという話を書いています。
「ハルオサン」は警察学校という組織によって残酷な「自己責任」を取らされ、その後10年以上もかかって本来の意味での自己責任として、その凄絶な顛末を冷静に検証して明らかにした事例ですが、東京新聞の望月衣塑子記者は現在進行形です。
菅官房長官と記者会見の司会をする広報担当による、実質的な「質問拒否」を目の当たりにしながら、黙々とPCを打ち続ける他社の記者たちの姿こそ、「虐め」の本体です。陰日向なく「ハルオサン」を追いつめ、辞めさせた「同期」や「警察学校の教官や校長」がここにもいます。
(止め)