コタツ評論

あなたが観ない映画 あなたが読まない本 あなたが聴かない音楽 あなたの知らないダイアローグ

今夜はブリア・スカンバーグ

2017-12-16 00:25:00 | ノンジャンル
以前にも紹介したペッターですが、歌もチャーミングです。

まだ日本語の紹介が少なくて、探して読むと「カナダ出身の美人ジャズトランぺッター&シンガー」とあります。英語のウィキペディアでは、「美人」という「冠」は見当たりません。

すると、ハンナ・アーレントは「美人」哲学者、シモーヌ・ヴェイユも「美人」革命家になるのかな。樋口一葉はさずがに、「女流」小説家というが、解説では必ずのように「美人」であったことに触れています。我が国には「美人」という属性があるようで不思議です。

Bria Skonberg - Tea for Two - Joe's Pub (1.22.15)


Bria Skonberg - So Is The Day - 7/19/2017 - Paste Studios, New York, NY


Iridium Jazz Club, NYC "Love Me Or Leave Me" - Bria Skonberg Official


Rosemary Clooney's hit "Come On A My House" at the Iridium Jazz Club, NYC - Bria Skonberg Official


(止め)

元気を出して、今夜はランバダ

2017-12-12 17:47:00 | 小日本
ふと小便器を見下ろすと、そこに小さな字が書かれたシールが貼ってあるのに気がついた。とある郊外の商業ビルのトイレでの話だ。

用を足しながら遠目に読んでみると、「ふがいないときに人が流れることがあります」とす書いてあるではないか。

「ふがいない」にはじゅうぶんに心当たりがあるので、いきなり小便といっしょに流されてはたまらないと動揺したが、何のことはない、老眼のせいであった。

顔を近づけてよくよく読めば、「人がいないときに水が流れることがあります」と書いてある。「人」と「水」が滲んで見えて、手近な字を補って読んだのだ。

後で検索してみると、小便は空気に触れて石灰石化し固まるそうなので、定期的に水を流すことでそれを予防する効果があるそうだ。

だとしても、そんな断り書きをする必要がはたしてあるのか。人がいないときに水が流れるなら、誰も気にしないはずではないか。

あるいは、誰も立っていないはずの小便器に水が流れているのをトイレ内の人が見て、これは故障している、もしくは、水資源を無駄にしている、責任者出てこい!というクレームが出るのを懸念したのかもしれない。

便器メーカーと水道局はべつなので、関係先が会議を重ねて、結果的にこんなミステリアスな注意書きのシールを貼ることになったのかもしれない。

いずれにしろ、水流や人事が詰まらないためのツマラン話だが、下掲は私たち日本人にとって、脳の血流が詰まらないための話である。

この筆者の谷崎光さんは、ダイエーと中国との合弁商社に勤務した体験を書いた『中国てなもんや商社』でスマッシュヒットを飛ばした中国通の人。「日本スゴイ!」本や「日本へ行きた~い!」番組など、ジジイの「愛国エロもの」に水を差しているわけだが。

中国人が日本人には絶対言わない日本旅行の意外な本音
http://diamond.jp/articles/-/152598

人民日報のネット版の人民網をはじめに中国のネットメディアでは、「やっぱり日本はスゴイ」や「日本車を買え」「日本へ行って学べ、働け」といった日本礼賛記事が連日のように掲載されている。もちろん、習近平指導部が提灯をもってのこと、それはなぜなのか、谷崎さんの見方を聞きたいものだ。

日本が中国に完敗した今、26歳の私が全てのオッサンに言いたいこと
http://gendai.ismedia.jp/articles/-/53545

ー 勝手に「終わり」とか言ってんじゃねえ ーという副題は、Amy Winehouse ”Back to Black” のサビである、we only said goodby with words に近い気がします。

というわけで、アコースティックバージョンをしみじみと。

Amy Winehouse - Back to Black (Live Acoustic - SXSW)


懐かしの名曲ランバダの素敵なダンス動画がありました。

jordan frisbee and jessica. kaoma - lambada off Brasil editado por Beto Hip Hop


ブダペストで100人のジプシーバイオリンが奏でるランバダも美しい。

Lambada /Budapest Gypsy Symphony Orchestra/
https://www.youtube.com/watch?v=cqkaLC3n0kg

ジプシーやインディオのバンドは「ご商売」なので、どんな曲でも演奏するのだが、メロディを借りたくらいにみえて、自分たちなりにちゃんとアレンジしてしまう、毎日が「コラボレーション」ところがまさに「グローカリズム」ですね。

LAMBADA - KJARCAS KAOMA by INKA GOLD live
https://www.youtube.com/watch?v=YwBb4TG45dQ

(止め)



吹き上がれカーク船長

2017-12-10 23:21:00 | 音楽
あれ? ラサーン・ローランド・カークさんはやっていなかったっけ。こんな大物を忘れていたなんて。

ラサーン(Rahsaan)は二つ名や渾名ではなく、彼が夢の中で「神の啓示を受けて」、名乗るようになったそうなので、本人以外に意味はわかりません。

埋め込み不可でしたが、3分過ぎにメロディラインがわかります。あの有名な曲です。

Down Beat 1975 poll-winners' show: 'Pedal Up'
https://youtu.be/S0JJmwq7KXQ

この人の風貌を一言でいうなら、「座頭市」でしょうか。ただし、「座頭市」以前からラサーンは活躍していますから失礼に当たるでしょう。

Rahsaan Roland Kirk - The Inflated Tear [Live in Prague, 1967]


この人の演奏を一言でいうならば、華麗ではなく「豊穣」でしょうか。

Roland Kirk Serenade To A Cuckoo 1972


ジャズメンには珍しく、この人のMCは政治的発言が多いので有名だそうです。アルバムタイトルが Volunteered Slavery (奴隷志願)ですからね。

Rahsaan Roland Kirk - Volunteered Slavery


この人の演奏を一言でいうならば、尖鋭ではなく「鮮烈」でしょうか。

ちょっと疲れましたか? じゃ、バカラックのこの曲で、おやすみなさい。

Rahsaan Roland Kirk - Alfie


俳句能

2017-12-07 23:31:00 | ノンジャンル
梅沢富美男の負け惜しみに夏井いつき先生「つまらない犬の遠吠え」
https://www.msn.com/ja-jp/news/entertainment/%E6%A2%85%E6%B2%A2%E5%AF%8C%E7%BE%8E%E7%94%B7%E3%81%AE%E8%B2%A0%E3%81%91%E6%83%9C%E3%81%97%E3%81%BF%E3%81%AB%E5%A4%8F%E4%BA%95%E3%81%84%E3%81%A4%E3%81%8D%E5%85%88%E7%94%9F%E3%80%8C%E3%81%A4%E3%81%BE%E3%82%89%E3%81%AA%E3%81%84%E7%8A%AC%E3%81%AE%E9%81%A0%E5%90%A0%E3%81%88%E3%80%8D/ar-BBGl5M2?li=BBfTjut&ocid=spartandhp

この番組は何回か視たことがある。夏井先生の選評はたいてい納得できるのだが、これは「手袋の 中の指輪よ 再会よ」に私なら軍配を上げる。添削の「手袋に 隠す指輪や 再会す」では説明が過ぎるのでは。

Pilots have stopped 222 deportations of asylum seekers from Germany by refusing to take off with them on board.
http://www.independent.co.uk/news/world/europe/german-pilots-refuse-deport-asylum-seekers-lufthansa-angela-merkel-migrants-a8092276.html

ドイツではフランクフルト空港を中心に、222もの航空便がパイロットたちの運行拒否によってキャンセルされたそうだ。ストライキではない。これらの航空便は難民申請を拒否された人々を強制送還させる便だった。

食品スーパー 「やまと」山梨県内全9店舗営業取りやめ
https://mainichi.jp/articles/20171207/k00/00e/020/324000c

「水村山郭不動産」や「家いちば」に登場する田舎家や別荘暮らしには憧れるが、近くにはスーパーもないということになるわけだ。

(止め)



東北は誰のもの

2017-12-03 19:11:00 | ノンジャンル
韓国のメディアと歴史学会が中国の「東北工程問題」で紛糾することがある。

新羅や高句麗、百済などの時代、中国東北部(旧満州)全域は朝鮮族が支配していた、いわば旧領土であるという韓国側の主張に対し、否、高句麗などが中国の地方政権に過ぎなかったというのが中国側の見解である。

例によって、韓国の歴史観によくみられる事大主義と思ってきたが、どうも歴史的な論争にとどまらない、中朝の政治的な駆け引きがあるようで、以下の「約束」についてはまったく知らなかったので驚いた。

【沈志華教授インタビュー】中朝関係「血盟の終わり」から「敵対」へ--野嶋剛
http://www.huffingtonpost.jp/foresight/north-korea-china-south-korea_a_23283616/?ncid=tweetlnkjphpmg00000001

(止め)