runmaruさんから、コメントにこんな質問を頂きました。 +++++++++++++++++++
「透析されている方で骨メタがあるのですが
オピオイドや他の痛み止めの使い方など
先生のご意見をお聞かせください。
NSAIDSはやはり使いにくいですよね?」
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私、実は透析認定医をかつてもっておりました。
シスプラチンなどで急性腎不全で透析導入となったけれど
いずれ離脱を目標にしている場合と
慢性腎不全から維持透析(離脱は困難)となっている場合で
分けて考えます。
急性腎不全の場合は腎機能が回復をすべく調整していきますので、
NSAIDsは、使用してはいけません。
アセトアミノフェンまたはステロイドで代替可能か検討を。
維持透析の場合は、NSAIDsは使用します。
オピオイドは、フェンタニルは透析で抜けません。
オキシコドンは分かりません。
(数例の経験では抜けないのではないかと思います)
モルヒネは、抜けます。
また、透析から次の透析の間、モルヒネは
M6Gとなり蓄積するため眠気やせん妄が出やすくなります。
今、速放性オピオイドはモルヒネだけです。
来年の2月以降、
速放性オキシコドンのオキノーム散が発売になります。
そうすれば、透析患者さんのレスキュードーズが
副作用が少なく投与できるようになります。
ビスフォスフォネート製剤のゾレンドロネート(ゾメタ)は
代謝は腎で、蛋白結合率は60%くらい。
抜ける可能性もですが、
透析膜に蛋白とともにトラップされる可能性があります。
透析直前の投与では
骨に吸収される前に抜けてしまうかもしれないということで、
非透析日に投与したほうがよいと思うのですが、
投与量などについても
実際の安全性については不明です。
ステロイドは通常投与でよいと思います。
オピオイド副作用対策としては、センナやラキソは通常通り
マグネシウムは上がりやすいので用いないほうが無難。
どうしても必要な場合は透析液のマグネシウムを低め設定してもらうことも検討を。
制吐剤は最少量で。
健胃薬はアルミニウムが含有されていないもののみ投与可です。
もし、企業の方やデーターをご存知の方
いらっしゃいましたら補足お願いいたします。
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今日も、お付き合いくださりありがとう。明日も、来て下さいね。
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具体的なところ自分でリサーチしてみたいと思います。
ほんとありがとうございます
とてもためになりました。透析の方へ・・・と一言で言っても、急性と慢性で考え方が異なるとは、知りませんでした。医療者としてお恥ずかしい限りですが、離脱のできる透析とそうでないそれがあること知ることができました。透析というひとつの言葉でひっくるめて考えていました。
離脱できない透析(維持透析)の方へは、NSAIDS使用することがあるという解釈でよいでしょうか?
ありがとうございました。