緩和ケア医の日々所感

日常の中でがんや疾病を生きることを考えていきたいなあと思っています

育児と医療のはざまで緩和医療に関わることを夢見てくれた女性医師

2020年07月05日 | 医療
当分、海外には行けそうにないので・・

写真は、2018年夏のザルツブルグ音楽祭です。
主要ホールのザルツブルグ祝祭大劇場では、
講演前や間合いの休憩時間は、外の道がサロンになります。
シャンパンやフィンガーフードを楽しみ、
写真の遠くには、ザルツブルグ城が見えます

例年上映されるモーツァルトのオペラは
この年は、魔笛で新しい演出がとても評判になりました。





先週、本当に嬉しかったこと・・


小児がんを専門としていた女性医師が
いつか緩和ケアに関わりたいと思い続けていたこと。
育児との両立で神経難病等の医療機関に勤務した時の
最初の受け持ち患者さんが腫瘍を併発されたこと。
その時、私の本を手元に置きながら、緩和ケアを行っていったこと。
その時から2年間、いつか私に連絡を取り、一緒に働くことを温め続けてくださったこと・・・

先の話になるけれど、いつか子どもの手がかからなくなって、
時間をしっかり使えるようになった時、
小児も成人も含めた緩和医療に従事したく、
そこまで、研修をつかず離れずで行っていきたいと・・・

ちなみに・・その本は、
 

ありがとう・・

もう、胸がいっぱいになりました。

なぜなら、私がそうやって
育児に四苦八苦し、自分を失いそうになりながら
ここまで何とかたどり着いてきたから。
「いつか自分のために時間を使うことができる日」を憧れ、
今を何とか乗り越えていこう・・
そんな気持ちの連続だったから。

育児をしながら、
専門医をとり学位をとることが
どれほど大変なことか・・


この先生だけではなく、
実は、現在、同じような女性医師が複数、
私の回りにいます。

育児、家庭、医療、自分を高めるための時間
これらのバランスの中で今を生きることを
精一杯応援していきたいと思っています。

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4 コメント

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Unknown (武人)
2020-07-05 20:45:23
悦子先生・・・こんばんは!
いつもご訪問有り難うございます。
記事を拝見いたしましたが・・・「スキルアップがん症状緩和」は有賀悦子著のご本を参考にケアのお仕事に当たっておられる後輩の医師がおられるという事で・・・貴女はその著者であ。「有賀悦子先生」で・・・
そういう後輩の医師たちの先人で、先生の先生の立場におられる、がん緩和ケアの世界では有名な方なのですね・・・恐れ入ります。
私は、まだ、逢ったことも見たことも無い、何処の馬の骨か判らない私が、こうして、貴女とコメント欄にて話すことが出来るのが有り難いですが・・・不思議な世界ですね。
現役のお医者さんのブロガーは、私も10年ぐらいブログをやっておりますが、初めての出逢いで・・・貴重な存在だとの意識でお付き合いさせて戴いております。
今は、コロナの問題ばかりが取り上げられていますが・・・がんも本当に怖い病気で、大腸の内視鏡検査を2年ごとに、胃カメラやCTも毎年ぐらい検査を受けています。
また、いろいろと先生の記事を参考にさせて戴きますのでよろしくです。
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Unknown (chorus-kazeアッコ)
2020-07-05 21:36:05
初めてコメントさせて頂きます。
いつも私のブログにポチをして下さり
ありがとうございます❣️
私はどこかに就職したことの経験がないのですが
日本で女性の方が社会で働くというのは
どんなに大変なことかと想像しています。
ましてお医者さまで結婚して子育てして
どれだけ大変だろうと思います。
以前「母の日」の話題について書いた時
「母親にやさしい国ランキング」というのを
見つけました。
日本は女性の議員さんが、発展途上国の、国の水準が
一番下の方にある国より、女性議員が少ない国でした。
女性が社会で活躍する環境の水準が
相当低いようですね。
私たち女性が患者になった時、やはり
女性のお医者さまだとホッとする部分があります。
色々な分野で女性がもっと活躍できる日本に
なって欲しいと切に思います。
どうぞ頑張って下さい。
何もできませんが応援しております❣️
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武人さん (aruga)
2020-07-09 08:44:26
温かなコメント、ありがとうございます。
国は緩和ケアの普及啓発に毎年予算を付けてくれるのですが、本当に社会の中で意味がある医療にしていくためには草の根的な活動が必要だと感じ、10年以上仕事の合間で書き続けてきました。
これから先も、どうぞ、よろしくお願いいたします。
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chorus-kazeアッコさん (aruga)
2020-07-09 08:55:56
医療分野では、女性医師が診療にあたった場合、男性医師が診るより生命予後が長かったという医学論文が数年前に報告され業界内ではちょっとしたセンセーションでした。

日本の某大学医学部が男子学生を優先的に合格させていたなどという事実を、海外では冷笑され、本当に恥ずかしい限りです。

応援コメント、本当にありがとうございました。
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