Dr内野のおすすめ文献紹介

集中治療関連の文献紹介が主な趣旨のブログ。
しかし、セミリタイアした人間の文献紹介なんて価値があるのか?

慈恵ICU勉強会 191212

2019年12月12日 | ICU勉強会
12月10日 ICU患者の体温管理

主に発表者の勉強のためなので、内容は暖かく見守ってあげてください。

それにしても、血圧と同じで、体温って全患者に頻回に測定されているにもかかわらず、どうしていいか分からないという不思議。
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CRRTの質の改善

2019年12月11日 | 腎臓
Griffin BR, Thomson A, Yoder M, et al.
Continuous Renal Replacement Therapy Dosing in Critically Ill Patients: A Quality Improvement Initiative.
Am J Kidney Dis. 2019 Dec;74(6):727-735. PMID: 31540789.


CRRTのドーズ選択が適当で、ガイドラインで推奨されている20-25ml/kg/hrになっていないことが多いから、いろいろ工夫して医療の質を良くしたよ、という研究。
全例で700ml/hrくらいでやっている日本人としては、なんというか、笑ってしまうというか、申し訳ないというか。

知っている人は知っているけど、知らない人は知らない話かもしれないが、
日本のCRRTのドーズは国際的には明らかに少なく、それでよいという根拠は、手前味噌だけどこれくらいしかないはず。でも、20ml/kg/hrを下限としているガイドラインも根拠は乏しかったりする。

お互い我が道を行っているので、もしかしたらずっと解決しないままかもしれない。
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視神経エコーとICP

2019年12月10日 | 神経
この話の、視神経のみに注目したメタ解析。
なぜアナルズなのかちょっと不思議。

Koziarz A, Sne N, Kegel F, et al.
Bedside Optic Nerve Ultrasonography for Diagnosing Increased Intracranial Pressure: A Systematic Review and Meta-analysis.
Ann Intern Med. 2019 Nov 19. [Epub ahead of print] PMID: 31739316.


71研究、4551症例。まとめると、感度97%、特異度86%、陽性尤度比6.93、陰性尤度比0.04。

結構高い。
前回は「1mmの精度を要求されるというのはちょっと無理だろうと思い、すぐやらなくなった」と言ったけど、やった方がいいか?
侵襲ないし、簡単にできるし。

でも、ICPが高いからどうした?問題は変わらないけど。
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テンプレート変更ー2019冬

2019年12月09日 | ひとりごと
さむーい。
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著者のCOIは査読に影響するか、を調べたRCT

2019年12月08日 | EBM関連
そんなこと、どうやってやるんだろと思って読んだ。

John LK, Loewenstein G, Marder A, et al.
Effect of revealing authors' conflicts of interests in peer review: randomized controlled trial.
BMJ. 2019 Nov 6. PMID: 31694810


なるほどー。マジでRCTじゃんか。
で結果は、COIは影響しない。

スポンサーのいる研究はそうでない研究に比べ、結果がポジティブになる頻度が高く、同じ結果でもポジティブな書き方がされることは示されている。
だからCOIがあるかないか、それが表明されているかどうかは文献の評価に影響を与えないといけない。
でも、個人的に、peer reviewをするときにCOIの欄は見ない。見たとしてもあまり気にしない。そういう人は少なくないんだろうな、きっと。

現状のCOIの表明の仕方じゃダメだ、なにかもっと効果的な方法を考えよう、というのが結論。
うーん、ちょっと反省しないといけないかしら。
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ほぼ同時の入室と死亡率

2019年12月07日 | ICU・システム
Kashiouris MG, Sessler CN, Qayyum R, et al.
Near-simultaneous intensive care unit (ICU) admissions and all-cause mortality: a cohort study.
Intensive Care Med. 2019 Nov;45(11):1559-1569. PMID: 31531716.


入室と入室の間隔が短いと、ちゃんと診療することは難しい。
それが予後に影響するか、を検討した研究。入室間隔が55分未満だと、死亡率が20%上昇。
臨床ではよく経験することで、まあそうだろうとは思うけど、実際の研究は初めて見た。

忙しいと診療レベルが落ちて予後が悪化する。
普遍的な事実かもしれないが、できる限りそれを理由にはしたくない。
患者さんや家族はその説明で理解してくれるとは思えないので。
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自分の妻の番

2019年12月06日 | その他
文献、ひっさしぶりにちょっとだけ読めました。

Weiss IK.
My wife's turn in the ICU.
Intensive Care Med. 2019 Nov;45(11):1645-1646. PMID: 31598738.


ICUの医師の妻がICUに入室、家族として初めて経験したICUという場所についての文章。
作者も、この経験から臨床での姿勢が変わったそうだ。
きっとそうだろうと思う。

ICUで働く人は必読。
というか、どうか読んでください。
自分が経験しなければ分からないことはあるけれど、それじゃ遅いし、悲しい。
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慈恵ICU勉強会 191126

2019年12月02日 | ICU勉強会
11月26日 抜管後のHFNC+NIV(JC-JAMA)

NPPVをはずしている間は酸素マスクよりもHFNCの方がいいよ、という、まあ納得できる結果ではあるのだけど。突っ込みどころが多い研究で、さすがJAMA、NEJMのように綺麗じゃないから面白い、というのが感想。
具体的なツッコミの内容は”私見”に記載あり。
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