Dr内野のおすすめ文献紹介

集中治療関連の文献紹介が主な趣旨のブログ。
しかし、セミリタイアした人間の文献紹介なんて価値があるのか?

ノルアド投与量報告の不均一性が死亡率予測に及ぼす影響

2024年07月17日 | 循環
僕がビビったのが去年の10月。ガイダンスが出たのが今年の3月。
おお、この話題で臨床研究が出たぞ!と思って読んでみたら。。。

Morales S, Wendel-Garcia PD, Ibarra-Estrada M, et al.
The impact of norepinephrine dose reporting heterogeneity on mortality prediction in septic shock patients.
Crit Care. 2024 Jul 3;28(1):216. PMID: 38961499.


濃度が違えば死亡率との関係は当然変わる。グラフを横に伸ばした感じになる。ただそれを実際に示しただけ。MIMIC-IVのデータを使っているのでNは4000あるけど、ただそれだけ。それをoriginal articleにするとは。ちょっとイラッと来た。

とネガティブなことを言っても仕方ないので、どうしてこれがCCに採用されたかについて考える。
とは言っても、
・ちょうど話題になっている。
・Nが比較的大きい。
・有名なデータベースを使用している。
・分かりきっていることだけど、それをちゃんと数字や図にした。
・型を守った書き方をしている。
くらいしか思いつかないが。

でも逆を言えば、このルールに従えば良い雑誌に採用される確率が高まるとも言えるか。
コメント
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