Dr内野のおすすめ文献紹介

集中治療関連の文献紹介が主な趣旨のブログ。
しかし、セミリタイアした人間の文献紹介なんて価値があるのか?

ギランバレーの一次治療に失敗したら。

2021年05月07日 | 神経
昨日と同じLancet Neurologyに載っていたので、ついでに紹介。

Walgaard C, Jacobs BC, Lingsma HF, et al.; Dutch GBS Study Group.
Second intravenous immunoglobulin dose in patients with Guillain-Barré syndrome with poor prognosis (SID-GBS): a double-blind, randomised, placebo-controlled trial. Lancet Neurol. 2021 Apr;20(4):275-283. PMID: 33743237.


59施設で8年間で300例ちょっと。対象症例的に難しいから仕方ない。

一定の割合で治療不応性の患者さんはいて、そういう人にはもう一度やってもダメ、というのは頭では理解できるけど、何かやってあげたくなるので、つい2回やっちゃう。そういうイメージがある。
なので、この研究で重要なのは、無効どころか重篤な合併症が増えたところ。結論も”should not be considered"となっている。

もし神経内科医がやりたがったら、やめようよと言ってあげましょう。
コメント
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