Dr内野のおすすめ文献紹介

集中治療関連の文献紹介が主な趣旨のブログ。
しかし、セミリタイアした人間の文献紹介なんて価値があるのか?

"わが国の集中治療室は適正利用されているのか"の続き

2016年09月15日 | ICU・システム
もう何年も前だけど、

わが国の集中治療室は適正利用されているのか
日集中医誌.2010;17:141~144.

というタイトルの短めの文章を、学会雑誌に書いた。その中にこんな図を載せた。

この文献の図を拝借して、日本のデータを追加したもの。
どういう意味かというと、2005年の時点での、人口10万人当たりの急性期病院病床数(横軸)とICU病床数(縦軸)をプロットしてある。いかに日本が欧米と違うかがわかるよね。

で、今更ながら、昨年末に2014年の医療施設静態・動態調査が報告されていたことに気がついた。で、ふと、こんな表を作ってみた。

いくつか気がつく点をあげると、
・ICUの基準が変わったせいか、ICUの施設数が2011年から2014年で一気に減少
・その割にICUの病床数はわずかながら増加(ICUの基準が取れるところは増床したということか)
・9年前と比べると、病院の施設数と病床数は減少、ICUは施設数も病床数も増加
・人口はすこーし減少

さあ、ではこの9年の変化を先ほどの図にプロットし直してみよー。日本の9年の進歩がわかるよー。

って、変わっとらんやないけ!
そりゃそうか。
コメント
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