超級龍熱

香港功夫映画と共に

新春第二弾! “千面女郎”激レア動作片発掘! 施思主演『亡命天涯』

2008-01-03 14:04:33 | 作品レビュー
言い忘れてしまったんですが年末休みに入ってすぐに観て来ました、『エイリアンズvsプレデター』!!
最近は劇場に映画を観に行ってもパンフを買う事って余りないんですが、今回はシッカリとパンフを購入しました(笑顔)。で、肝心の映画なんですが・・今回遂にエイリアンが市街地に姿を見せ人間を襲撃する展開なのに作品からはその恐怖感が殆ど感じられなかったり、主人公の何人かが終盤でアッサリ殺されてもそこまでの各自のキャラの描き方が足りないため感情移入出来なかったり、監督たちがひたすらプレデターの映像的なカッコ良さばかりを追求しているため、前作で人間との感情的な触れ合いが絶妙なバランスで描かれていたプレデターのキャラが今回の“クリーナー”では実に淡泊だったり・・と文句を言えばキリがないんですが、ハッキリ言って私的にはそんな事はどうでも良いんですよぉ!(苦笑)。
だって私はこの伝説的なクリーチャー同士が激突する正統的なシリーズでエイリアンとプレデターが最高にカッコ良く出てきて、大スクリーンでメチャクチャに大暴れしてくれるだけでもう個人的には全くOKですし、私はこの『AVP2』は大いに楽しんで帰って来ました。
そうそう、映画の最後に実に重要な役であのフランソワーズ・イップこと葉芳華が出演しているんですが、これって香港映画ファンで気が付いた人っているかな?(笑)。
そうか、きっと次回の『AVP3』では我らがイップ嬢がリプリーみたいに大暴れするのかも???
だったらこれはパート3が今から楽しみだなー!(完全に新春妄想モード突入中!)

さてさて、昨日は張美君導演、施思、歐威主演『亡命天涯』を観ていました。この映画は“千面女郎”こと施思主演作品としては、最近までその存在自体が確認されていなかったまさに激レア作品です。
ちなみに北京語版で、中文字幕の二段目が画面下に隠れてしまうため、字幕が半分しか読めないのが辛いですね(涙)。物語的には女捜査官の施思が刑務所帰りの歐威を執拗に追跡し、そこに唐威扮する歐威の宿敵が絡んでいく・・という展開です。
肝心の施思のアクションはそれなりに見せ場が用意されていて、施思が工事現場で4、5人を相手に大立ち回りを見せたり、列車の中を逃亡する歐威を追う施思が列車内の乗客を掻き分けながらも必死に歐威と格闘するアクションなどが施思ファンには要チェックでしょう。
ただ全体的な完成度で言えばユルユルの動作片ですし、施思自身もショウ・ブラザース在籍時代の『黒店』(72)、『太極拳』(74)、あるいは『女捕快』(75)などの主演作で披露していた切れのあるクンフー・アクションをこの『亡命天涯』では見せていないのが残念ですね。

余談ですが、この映画で甥の少年を連れ回し、最後にはその少年の前で唐威に射殺されてしまう・・という印象的な人物を演じた歐威なんですが、歐威出演作だと私はどうしても嘉禾作品で羅維導演、鄭佩佩主演『鉄娃』(73)の歐威を思い浮かべてしまうんですね。
この映画で冷酷な処刑すらも淡々と遂行していく軍人に扮した歐威の重厚味溢れる佇まいはまさに名演だったと思います。あとこの『鉄娃』の終盤で、日本庭園を舞台に鄭佩佩と日本人武打星の染野行雄さんが見せる一騎打ちもまさにド迫力のクンフー・ファイトなので、もし未見の方がいらっしゃったなら是非お薦めです。


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