パンと珈琲日記~整形外科じゃなくて成形~

パン焼きと珈琲を趣味とするある整形外科医の日記

南部スタイル(Southern style) BBQ back ribの作り方

2012-04-28 10:19:11 | BBQ




屋外調理 outdoor cookingはなぜかワクワクする。火と刃物という2大危険物を外で自由に使えるという背徳感ゆえか、あるいは炭と煙で肉が焼ける香りが原始、野生の記憶を呼び起こさせるためかもしれない。骨膜を骨から剥離する時シャリッとゴリッとの中間音とともにキレイに下処理が出来るとこれが職業的なものだろう、快感だ。どの整形外科医もこの感覚が好きなはずだ。原始的な感覚とは違う、手に響く道具を使いこなしている感覚。この時、普通の包丁だと刃こぼれでダメになりそうなのでアウトドアナイフを使っている。アメリカのBuck 120ジェネラルナイフというナイフだ。heavy dutyで切れ味もいい。肉の下処理以外にもoutdoor coockingではこのナイフ1本でほとんどを行なっている。少ない道具と単純な調理法でテクニックの差が味の差につながるというのがoutdoor cookingの面白みであり難しさだ。

その中でもサザンスタイルBBQバックリブはドライラブ・スパイスの調合、ソース作成はもちろん肉の下処理からスモークのかけ方、ソースの塗り方にいたるまで細かいコツやテクニックが色々あるみたいで、まさにoutdoor cookingの面白みがつまった一品だと思う。ただ、サザンスタイルBBQバックリブは日本では一般的でなく、バックリブを入手するのが難しいのは本当に残念だ。


基本的な作り方はほぼ前回の方法を踏襲したが、蒸し焼き段階をリンゴジャムではなくカルバドスと炭酸水で蒸し焼きを行った。前回よりもジューシーに仕上がった。



1) リブの下処理をする。



しっかり胸膜をはいで血管、神経を取り除く。
骨膜をはいでおくと身離れもいい。

2)ドライラブ。

肉 1kgに対して
砂糖 5~10g
塩 10~20g
ガーリックパウダー 大 1~2
すりおろした玉ねぎ約1/2個分
香辛料 (好みで)

3)3時間、スモークをかけながらじっくり焼く。

120度が最適。低い温度でもよいが、絶対に130度を超えないこと。
30分ぐらいしてある程度火を通して表面が乾燥してからスモークチップを投入する。
スモークはかけすぎない。スモークは30分間隔で一掴み分を計3回投入。
フォイルに包むか熱源より少し離して煙が大量に出ないようにする。
今回はメスキートを使ってみた。


4)蒸し焼き

フォイルに包み、リンゴジュース、ワインなど液体をふりかけて2時間、蒸し焼きにする。ここでは柔らかくなるようにカルバドスを炭酸水で割ったものを使った。



5)最後にフォイルより取り出し、BBQソースをつけながら表面を焼く。1時間。ソースはつけすぎない。

ソースの基本レシピは以前の通り。スキレットにソースと香味野菜を入れ、リブと一緒に調理室に入れてスモークをかけながら煮つめるとよい。ソースはつけ焼きする前に漉しておくとよい。ソースの辛みを控えめにすると多分、アトランタ風、辛みを強くするとアーカンソー風、ソースを使わずにドライラブのみであればメンフィス風になる。