徒然なるままに…なんてね。

思いつくまま、気の向くままの備忘録。
ほとんど…小説…だったりも…します。

何故に君か…と思ふ…野辺送り…。

2008-01-30 00:48:25 | ひとりごと
 電話の向うの涙声…耳に響く訃報を…現実のものとは思えなかった…。
君は従弟の中では昔から一番元気の良い男だったから…。
弟などは君の名前を聞いた時…まさか君とは思わず…誰だそれは…と考えてしまったくらいだ…。

11人のいとこの中で…齢の近い10人がまるで兄弟姉妹のように過ごした日々を想ってみる…。
大きな休みごとに会っては…カエルやザリガニや虫を追いかける…。
心配事など何もない遊びが仕事の子供時代…。

悪戯でやんちゃなきみが…同類であるうちの弟とつるんでやらかした悪さの数々…。
けれど君は…憎めない愛すべき悪がきだったなぁ…。
親思い…兄弟思い…家族思いな君の…幼き日…。

長じては…面倒見が良くて…真面目で…それでいて豪快で…面白い男になっただろう君…。
昨日今日の大勢の弔問客の涙が…それを物語っているよ…。

まだ…君がここに居ないことが信じられない…。
君は…何処に居るのだろう…?

我が齢を思えば…幾つも若い君…。
君の白い骨は…太くて頑丈で綺麗だった…。

この骨を持つ身体の何処を…病が蝕んでいたというのだろう…。
半年から一年ほどの入院で治ると言われて安心した矢先の急変…。
そう従妹から聞いた…。

何故に君か…と思った…。
他の人なら良いというわけではないけれど…。

悔しい…ただ…悔しい…。

まだ…成人には程遠い子供たちを遺しての旅立ち…。
子煩悩な君…さぞかし…心残りだったことだろう…。

君の旅立ちは小雨の中…。
最愛の人に抱きしめられた遺影が笑顔で皆を見つめていた…。



― 合掌 ―